独立系ITコンサルティング・調査会社である株式会社アイ・ティ・アール(所在地:東京都新宿区、代表取締役:三浦 元裕、以下「ITR」)は、国内のチャットボット市場規模推移および予測を発表します。
チャットボット市場の2023年度の売上金額は、前年度比16.5%増の111億8,000万円となりました。2024年度は同19.0%増と2023年度を上回る伸びを見込んでいます。人手不足による業務の効率化やカスタマーサポートの強化などへのニーズの高まりとともに、自然言語処理技術の進歩によるチャットボット製品・サービスの品質と応答能力の向上、および近年注目度が高まっているChatGPTなどの生成AIとの連携の拡大によって、企業において導入が進んでいます。
これらのことから、同市場のCAGR(2023~2028年度)は15.5%、2028年度は230億円を予測しています。
※本調査におけるチャットボットは、チャットによるリアルタイムコミュニケーションの自動化を支援する製品・サービスを指します。本調査では、AIエンジンのAPIのみを提供するものは対象外としています。また、有人サービスと組み合わせて提供されているものは、チャットボット部分の売上げをITRが独自で推定し、算出しています。

ITRのプリンシパル・アナリストである三浦 竜樹は、「生成AIの業務活用への理解が急速に高まっています。そのようななか、チャットボットサービスも対話型AIと生成AIの連携によって活用範囲が広がっています。特に、FAQにデータベース化されていない質問に対して、生成AIを活用することで多様なドキュメント(マニュアルのPDF、データの集計表など)から回答を可能にしたことは、BtoEとBtoBにおけるナレッジ共有を推進し、同市場の最も大きな成長要因のひとつとなっています。今後も、生成AIにより顧客が撮影・送信した画像を判断・回答するなど、AIチャットボットのさらなる機能の拡張と市場拡大が期待できます」とコメントしています。
調査概要
今回の発表は、ITRが発行する市場調査レポート『ITR Market View:対話型AI・機械学習プラットフォーム市場2024』に詳細を掲載しています。同レポートには、テキスト・マイニング/ナレッジ活用、翻訳、検索・探索、機械学習プラットフォーム、チャットボット、ボイスボット、対話型AIエンジン、FAQ作成管理の全8市場を対象に、国内81ベンダーへの調査に基づいた2022~2023年度売上げ実績および2028年度までの売上げ予測を掲載しています。