1. TOP
  2. 新着情報
  3. ITRが提供形態別の連結会計市場規模推移および予測を発表

プレスリリース

2021年度の連結会計市場は20.2%増と大幅な成長に
SaaSの売上金額が高成長で推移し、2024年度にはパッケージを上回ると予測
ITRが提供形態別の連結会計市場規模推移および予測を発表

独立系ITコンサルティング・調査会社である株式会社アイ・ティ・アール(所在地:東京都新宿区、代表取締役:三浦 元裕、以下「ITR」)は、国内の連結会計市場規模推移および予測を発表します。

連結会計市場の2021年度の売上金額は40億5,000万円、前年度比20.2%増と大幅な伸びを示しました。連結経営管理基盤の構築・強化に向けて、既存ユーザーである大企業でのシステムリニューアルや拡張案件が増加していることが背景にあります。また、近年ではグループ企業数が中堅規模の企業においても新規導入や機能拡張が活性化していることから、2022年度も同21.0%増と引き続き高い伸びを見込んでいます。同市場は今後も高成長を維持し、CAGR(2021~2026年度)は14.0%、2026年度の売上金額は78億円を予想しています。

連結会計市場をパッケージとSaaSの提供形態別に分類すると、SaaS市場の2021年度の売上金額は10億5,000万円であり、パッケージ市場の約3分の1とまだ市場規模は小さいものの、前年度の2倍強に急速に拡大しました。企業におけるクラウドへの移行が進展していることを背景に、連結会計の処理もSaaSを選択する企業が増えているといえます。CAGR(2021~2026年度)で見ると、パッケージ市場はマイナス4.4%と縮小するのに対し、SaaS市場は38.8%と高く、2024年度にはSaaS市場の売上金額がパッケージ市場を上回ると予測しています。

※本調査において、連結会計は、法制度に対応するための制度連結機能に加え、企業グループの連結決算業務の早期化や効率化を支援する管理会計機能として、関連会社からのデータ収集、連結精算処理、連結決算関連レポーティングなどの機能を備えるものとしています。

図.連結会計市場規模推移および予測:提供形態別(2020~2026年度予測)
図.連結会計市場規模推移および予測:提供形態別(2020~2026年度予測)

ITRのプリンシパル・アナリストである浅利 浩一は、「企業における連結会計システムには、いま大きな変化が訪れています。すなわち、ビジネス活動の財務成果を外部報告する連結決算の機能だけではなく、管理会計と財務会計の一致を前提とし、事業の計画/予算/予測、さらに原価/収益性管理機能なども包含する連結経営管理基盤に変化してきています。主要なベンダーは、この方向性で製品を強化するとともに、SaaSおよびクラウド化を推進しており、2024年度にはSaaSの売上金額がパッケージを上回ると、ITRでは予測しています。外部報告の連結決算だけに特化したパッケージは、今後リプレースされるとともに、市場性を減少させていくでしょう」とコメントしています。

調査概要

今回の発表は、ITRが発行する市場調査レポート『ITR Market View:予算・経費・サブスクリプション管理市場2023』に詳細を掲載しています。同レポートには、連結会計、経費精算、予算管理、IBP(Integrated Business Planning)、サブスクリプション管理の全5分野を対象に、国内42ベンダーへの調査に基づいた2020~2021年度売上げ実績および2026年度までの売上げ予測を掲載しています。

関連レポート

ITR Market View:予算・経費・サブスクリプション管理市場2023

TOP