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プレスリリース

2021年度のERP市場はリニューアル案件の増加で前年度比16.3%増、2022年度も好調維持の見込み
提供形態別では、新規導入はSaaSが主体であり、パッケージの稼働環境はIaaSを選択する企業が拡大
ITRがERP市場の提供形態と運用形態別の市場規模推移および予測を発表

独立系ITコンサルティング・調査会社である株式会社アイ・ティ・アール(所在地:東京都新宿区、代表取締役:三浦 元裕、以下「ITR」)は、国内のERPの提供形態別とパッケージ製品の運用形態別での市場規模推移および予測を発表します。

ERP市場の2021年度の売上金額は1,467億円、前年度比16.3%増となりました。2020年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、営業活動の低下や案件の先延ばしなどが散見され、低調な伸びにとどまりましたが、2021年度は各種法制度の改定対応や老朽化したERPシステムのリニューアル案件が増加し、2桁の成長を回復しました。2022年度も同様の動きが続いていることから、同12.1%増が予想されます。当面ERPへの投資の増加傾向は継続すると予想され、同市場のCAGR(2021~2026年度)は10.5%を予測しています。

同市場を、パッケージとSaaSの提供形態別で比較すると、2021年度のパッケージ市場は前年度比6.0%増に、SaaS市場は同32.7%増の高い伸びを示しました。主要ベンダーが新規案件ではSaaSでの販売を推進していることから、CAGR(2021~2026年度)ではパッケージ市場はマイナス1.2%、SaaS市場は同20.5%を予測しています。

さらに、パッケージ市場をユーザー企業の運用形態別に見ると、オンプレミスは2020年度から2021年度にかけてマイナス成長が続きましたが、IaaSは成長を維持しており、2022年度以降もこの傾向が続くと予想されます。近年、基幹システム全般でIaaSを選択する企業が増加傾向にあることから、ERPパッケージの稼働環境としてもIaaSを選択する企業が主流となると予想されます。

図.ERP市場規模推移および予測:提供形態別(パッケージ部分は運用形態別)(2020~2026年度)
図.ERP市場規模推移および予測:提供形態別(パッケージ部分は運用形態別)(2020~2026年度)

ITRのプリンシパル・アナリストである浅利 浩一は、「企業の多くでは、デジタル変革に取り組む一環として、レガシー化した基幹系システムやスクラッチ開発の刷新にあたりクラウドシフトを推進しています。その目的は、レガシープラットフォームからの移行、個別導入したシステムの統合やシングルインスタンス化、グループ/グローバルのシステム展開などさまざまです。しかし、データドリブン経営の実現に向けて、ファクトデータを迅速に把握するための基盤としてERPを位置づけることは、企業の共通認識として浸透してきました。データドリブン経営の基盤として優れているクラウドERPの選択が、今後も増えると予測しています」とコメントしています。


調査概要

今回の発表は、ITRが発行する市場調査レポート『ITR Market View:ERP市場2023』に詳細を掲載しています。同レポートには、ERP市場を対象に、国内51ベンダーへの調査に基づいた2020~2021年度売上げ実績および2026年度までの売上げ予測を掲載しています。

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ITR Market View:ERP市場2023

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