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ITR Review

コンテンツ番号:
R-220061
発刊日:
2020年6月1日

アフターコロナにおけるDX

企業に求められるパラダイムチェンジ

著者名:
内山 悟志
アフターコロナにおけるDXのロゴ画像

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響によって、企業のDXに対する取り組みは、加速する一面と減速する一面の両方がある。デジタル化によって社会や経済に対する世界観が大きく変わる可能性もあるなかで、企業はどのように変化に適応していくことが求められるのか。本稿では、アフターコロナとアフターデジタルの世界観を見据えて、求められる企業の対応について考察する。

外出自粛でアフターデジタルを疑似体験

これまでの世界観では、リアル(店舗や対面)で接点を持つ人が、たまにデジタル(EコマースやSNS)でもつながるというのが一般的な考え方であった。しかし、モバイルやIoTの浸透によってあらゆるデータが捕捉可能となり、リアルの世界がデジタルの世界に包含されるようになった(ITR Insight 2020年冬号「デジタル時代に求められる企業像の再定義」#I-320011)。書籍「アフターデジタル」(藤井保文・尾原和啓著、日経BP社、2019年)では、このような世界をアフターデジタルと呼び、デジタルで常に接点があることを前提とし、リアルな接触はそのなかの特別な体験の一部となると説明している(図1)。

図1.アフターデジタルの世界観

図1.アフターデジタルの世界観
出典:「アフターデジタル」藤井保文・尾原和啓著、日経BP社(2019年)を基にITRが作成

これは企業と顧客の接点のみを指すものではない。バリューチェーンやエコシステム内の企業間の取引、生産活動を含む企業内の業務プロセス、人の移動や物流など、あらゆる社会的・経済的活動がデジタルでつながることを前提とし、リアルなやり取りや業務はそのつながりの一部となるということである。COVID-19の影響による外出自粛でバーチャルでの会議参加が通常のものとなり、実際に対面することは、特別な体験の一部となったことを経験した人も少なくないだろう。これは多くのビジネスパーソンがアフターデジタルの世界観を疑似体験したことを意味する。

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