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ITR Review

コンテンツ番号:
R-219104
発刊日:
2019年10月1日

ポスト2020におけるITプラットフォーム

デジタル時代のプラットフォーム戦略

著者名:
金谷 敏尊
ポスト2020におけるITプラットフォームのロゴ画像

時代の潮流と技術の成熟度を見据えて、自社に最適なITプラットフォームを提供することは、IT部門の重要なミッションのひとつである。2020年が目前に迫っている今、企業が備えるべきプラットフォームとはどのようなものか。デジタル時代の企業に求められるIT機能になぞらえて解説する。

新時代を見据えたITプラットフォーム

世の中がデジタル社会へ移行する過程において、企業は従来型ITを一層洗練させるとともに、デジタルイネーブラーとしての新しいIT機能を具備しなければならない(ITR Review 2019年10月号「社内ITサービスプロバイダーへの進化」#I-219103)。しかし、この新しいIT機能の重要性を認識しつつも、真にその意義を理解し、組織や社内ルールにまで落とし込んで運営する企業は限られる。デジタルイノベーションに組織レベルで取り組む企業においても、既存のIT部門がそれを主導するケースは比較的少なく、新たに組成するイノベーション部門、新ビジネス創出プロジェクト、あるいは事業系IT子会社といった組織やチームが担うのが一般的だ。今のところ、こうした組織は個々に技術評価を行い、外部パートナーとの連携を模索し、プラットフォームの標準化を進めている。しかし、この状態が続けば、技術の乱立や二重標準(ダブルスタンダード)、マネジメントの冗長性といった問題が生じるのは必至である。今後、企業においてデジタライゼーションが進むにつれ、その可能性は高まると考えられる。

従来型IT機能と新しいIT機能はそれぞれ目的が異なり、前者は「効率の向上」を、後者は「革新の創出」を使命とすることが多い。企業は、こうした2つのIT機能の特性を鑑みて、双方の要求を満たす全体最適なITプラットフォームを設計することが求められる。ここではITプラットフォームを「全社標準として用いる技術およびIT基盤」の意味で用いる。

それでは、各々のIT機能においてどのようなITプラットフォームが要求されるのだろうか。企業が備えるべきITプラットフォームの定義と関連する主要な技術キーワードを図1に整理する。

図1.備えるべき2種のITプラットフォーム

図1.備えるべき2種のITプラットフォーム
出典:ITR

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