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ITR Review

コンテンツ番号:
R-219093
発刊日:
2019年9月1日

マーケティングと製品開発システムの融合

顧客体験を製品・サービスの創造に活かす

著者名:
浅利 浩一
マーケティングと製品開発システムの融合のロゴ画像

デジタル技術の進展に伴い、マーケティングと製品開発の間の距離が逆に離れてきている感がある。本来マーケティングの狙いは優れた製品・サービスの創造や提供にあり、プロモーションだけに偏重したものではないはずである。企業は、顧客体験の向上を支援する仕組みづくりに注力すべきである。

デジタル化時代に求められる製品開発のマインドシフト

エンジニアリングチェーンは、サプライチェーンやデマンドチェーンと密接に関係する価値連鎖であり、ビジネスがデジタル化する時代において重要な役割を担うことが期待されていながら、ソリューションが最も未成熟な領域であるとITRでは見ている(ITR Review 2019年7月号「エンジニアリングチェーンの標準化」 #R-219073)。これからの企業は、収益を得る源泉が有形の製品であれ無形のサービスであれ、その組み合わせであれ、カスタマージャーニーにおける一連のタッチポイントで顧客体験向上の競争を迫られる。脈絡を変えて述べれば、顧客満足や顧客体験を向上させるためには、製品・サービスの企画、開発、提供といったバリューチェーンを通じて、ビジネスオペレーションとエクスペリエンスの情報を、包括的にマネジメントできるシステムを確立する必要がある。

デジタル技術を活用したイノベーションが競争優位を左右するようになった時代において、市場や顧客の声(VOC:Voice of Customer)をいかに製品・サービスを創出するアイデアに反映させていくのか、アイデアを仕様に具体化しラインアップやポートフォリオをどう組んでいくべきかが改めて問われている、といってよいだろう。そうした検討をするにおいて、主なスコープとなるシステムは、マーケティング、PPM (プロジェクト・ポートフォリオ管理)、PLM(プロダクトライフサイクル管理)、品質管理などであろう。なかでも、顧客とのタッチポイントに直接関わるシステムとして重要なのはマーケティングであることはいうまでもない。

しかし、マーケティングと、PPM、PLM、品質管理といったシステムを一体で提供できているベンダーは今のところ皆無である。さらにいえば、企業側も、マーケティング部門と技術開発や製品開発部門を横断するニーズから、こうしたシステムを強く求める状況もこれまでは見られなかった。

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