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ITR Review

コンテンツ番号:
R-219032
発刊日:
2019年3月1日

IoTプラットフォームの類型

3つの視点からのプロバイダー各社の考察

著者名:
金谷 敏尊
IoTプラットフォームの類型のロゴ画像

IoTによりデータの価値を引き出し、ビジネスで効果的に活用するうえでは、適切なIoTプラットフォームを採用することが重要となる。さまざまな業界からの市場参入が見られるなか、IoTプラットフォームのタイプやプロバイダーの属性を把握したうえで、検討・評価を行うことが求められる。

IoTプラットフォーム市場の現状

IoTプラットフォームは、デバイスからのセンシングデータを、直接あるいはゲートウェイを介して受け取るサーバを指すことが多かったが、今日では、データの収集、加工、分析、活用までを担うシステム基盤として、各種のコンピューティングリソース、DB、アプリケーション、さらにはその開発環境も含めて捉えるのが一般的である。中核的な機能は、クラウド・コンピューティングでいうPaaSレイヤーに相当するが、パブリッククラウドだけでなく、エッジ側で処理を行うものも含まれる。ある程度の規模を伴うIoTシステムにおいては、データの価値を引き出し、効果的にビジネス活用するうえでは、適切なIoTプラットフォームを選択することが重要となる。

IoTプラットフォームが注目されるようになったのは、GE社のPredixの台頭によるところが大きいが(ITR Review 2015年8月号「IoTが牽引する産業プラットフォーム」#R-215084)、現在では、主要な製造メーカーが独自のIoTプラットフォームを開発・リリースし、多くのITベンダーやクラウド事業者も商機と捉えて市場に参入している。しかし、各々のプロバイダーによって設計思想や提供物が大きく異なり、機能連携やアライアンスの例も多いことから、IoTプラットフォーム市場は混沌としており、市場成熟や収斂には時間を要すると見られる。

そこでまずは、各プラットフォームのタイプやプロバイダーの属性を理解して、検討する際の参考とすることが賢明である。ここでは各種のIoTプラットフォームを俯瞰的に把握する視点として、「コンセプト」「アーキテクチャ」「オファリング」をあげて、各々の類型を見てみたい(図1)。

図1.IoTプラットフォームの分類軸

図1.IoTプラットフォームの分類軸
出典:ITR

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