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プレスリリース

ITRが2024年に企業が注目すべき12IT戦略テーマ「ITR注目トレンド2024」を発表

独立系ITコンサルティング・調査会社である株式会社アイ・ティ・アール(所在地:東京都新宿区、代表取締役:三浦 元裕、以下「ITR」)は、2024年に企業が注目すべき12IT戦略テーマ「ITR注目トレンド2024」を発表します。

図.2024年に注目すべきIT戦略テーマ「ITR注目トレンド2024」

図.2024年に注目すべきIT戦略テーマ「ITR注目トレンド2024」

出典:ITR

ITRでは、「AI経営革新」「高度情報活用」「IT基盤最適化」の3つの観点から、2024年以降に企業が注目すべきIT戦略テーマをまとめました。リサーチ統括ディレクターの金谷敏尊は、「2024年に向けては、生成AIに関わる戦略テーマを多く提起しています。いま議論すべきは、生成AIを活用すべきか否かではなく、生成AIをどう活用するかです。AI革命が新たなステージに突入したことを認識し、テクノロジを戦略的に活用しつつ一層強力にDXを推進することが企業に求められています」と述べています。

これらの12の戦略テーマに関する解説と予測を掲載した「ITR注目トレンド2024」(PDF)は、ITRの主催イベント「IT Trend 2023『再起動後の経済・社会で求められる企業IT像』」(オンデマンド型オンライン配信:2023年12月4日(月)10時~12月8日(金)18時)においてダウンロードいただけます。

■AI経営革新

生成AIによるビジネスモデル革新
生成AIは、企業がDXの取り組みを加速させるために利用可能な非常に強力なツールである。AI基盤モデルの規模と精度が拡大するにつれて、生成されるコンテンツはますます多用途化する。企業は自社固有のビジネスデータを反映したデータセットを生成することで、ユースケースを見出し、ビジネスモデルの革新につなげるべきである。

AI活用による顧客エンゲージメントの強化
デジタルマーケティング推進企業では、MAやCDPを導入し、セグメントごとに最適化した顧客エンゲージメントの強化に取り組んでいるが、コンテンツ生成や顧客ターゲティングのためのリソース不足が課題となっていることが多い。生成AIをはじめとしたAI技術の活用により、これらの課題を解消し、よりパーソナライズされたコンテンツやサービスに向けた顧客対応アプローチを確立すべきである。

AIセントリックな組織デザインの再構築
生成AIを含むAI技術は、人々の行動様式や産業構造に大きな変容をもたらすという意味で、インターネットの登場以来の破壊的かつ革新的テクノロジである。企業は、オペレーション、意思決定、組織運営プロセスに加えて、従業員のマインドや組織カルチャーを含む全社的な組織デザインのあり方を、AIの活用を前提に再構築することが求められる。

AIドリブン経営基盤の構築
企業がデジタル時代のビジネススピードに適応していくためには、AIをはじめとする新たなテクノロジを積極活用していかねばならない。そのうえで、AIを経営基盤に活用するには、多様なデータの起承転結をコントロールできるHub型アーキテクチャのMDMやSLAが欠かせない。一貫性の高いファクトデータと、生成AIでインテリジェント性を向上させたスマートダッシュボードにより、企業の意思決定力は飛躍的に向上する。

■高度情報活用

マルチモーダル・ナレッジ環境の構築
大規模データを事前学習したAI基盤モデルや、それを活用した生成AIサービスの活用が進むなかで、企業はナレッジ・マネジメントの再考を迫られる。ナレッジベースのあり方も中央集権型から分散型へと移り、対象となるデータもテキストだけでなく、動画、画像、音声、数値などマルチモーダル化すると予想される。一方で、社員の経験をナレッジに変換するためのプロセスを整備することも求められる。

ハイブリッドIoTの普及
持続可能な社会に向けて、IoTやAIを活用したリモート/自動化システムの社会実装が進みつつある。自律的駆動を前提としたIoTシステムにおいては、クラウドの技術力と経済合理性、およびエッジの処理速度と低遅延性の双方の価値を視野に入れたハイブリッドIoTを意識したシステムデザインが求められる。

AIとブロックチェーンによるパーソナルデータのセキュアな活用
顧客の真のニーズを把握しアプローチの精度を高めるには、顧客のパーソナルデータの捕捉と活用が必要である。しかし、そこには個人情報の取り扱いへの配慮が求められる。エッジデバイスの進化とブロックチェーンによりパーソナルデータは分散環境に秘匿化され、学習モデルを実装したパーソナルAIにより自律的に顧客への1to1アプローチが可能となる。パーソナルデータの管理と活用を両立し、CXを向上させることが推奨される。

企業内研修のパーソナライズ化
コロナ禍への一時的な対応としてリモート研修を実施してきた企業は、集合研修を復活させる傾向にある。また、今後の働き方はハイブリッドワークが主流になると見られることから、これに適した企業内研修を実施するためには、マイクロラーニングをはじめとする先進的な研修形態を積極的に導入し、パーソナライズされた企業内研修を実現する必要がある。

■IT基盤最適化

アダプタブルITアーキテクチャの構築と確立
DXが当たり前の時代においては、イノベーションや差別化がより一層必要とされる。AIをはじめとする先進テクノロジのタイムリーな活用や革新的なビジネス創成を推進するためには、アジリティの高いIT基盤が必要となる。企業は、ITRが提唱する新しいITアーキテクチャ「アダプタブルITアーキテクチャ」に基づくIT基盤の構築を急ぐべきである。

AIによるシステム開発と運用の自動化の加速
システム開発において、生成AIを活用したコードの自動生成とテストの自動化が進み、開発サイクルが高速化し、品質が向上する。システム運用においては、AIOpsの普及により問題の検知、原因特定、修正が自動化され、ダウンタイムが大幅に短縮する。企業のIT部門は開発と運用のタスクにAIを積極的に活用してITスタッフをルーチンワークから解放するとともに、より戦略的な領域への人材のシフトを図るべきである。

ゼロトラストセキュリティと境界防御セキュリティの融合
デジタルワークスタイルの普及とともに、企業のセキュリティ対策は境界防御型セキュリティとゼロトラストセキュリティを融合した新たなアーキテクチャに進化しつつあり、その基本構成要素である特権IDを含めた統合ID管理の重要性を認識し、対策を講じるべきである。また、ゼロトラストセキュリティを前提としたビジネスエコシステムを構築するためにAPIセキュリティの対策を進めるべきである。

攻撃者視点でのセキュリティ対策の定着化
サイバー攻撃が高度化/多様化しており、防御側の組織は攻撃者の動向をより注視し、自ら能動的なセキュリティ対策(診断・対応など)を行うことが必要となっている。企業は、攻撃者の動向やその攻撃方法の傾向を基にした攻撃者視点による自組織のセキュリティ状況を把握可能なソリューションの重要性を認識し、導入を急ぐべきである。

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