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プレスリリース

2018年度のOCR市場の売上金額は52億円、前年度比45.3%増と急成長
AIによる認識精度向上に伴い導入が拡大し、2023年度には市場は160億円に達すると予測
ITRがOCR市場規模推移および予測を発表

独立系ITコンサルティング・調査会社である株式会社アイ・ティ・アール(所在地:東京都新宿区、代表取締役:三浦 元裕、以下「ITR」)は、国内のOCR市場規模推移および予測を発表します。

2018年度のOCR市場の売上金額は52億円、前年度比45.3%増の急速な伸びを示しました。2019年度も同53.8%増とさらなる伸びを予測しています。OCRの歴史は長いものの、認識精度の低さから企業での導入は限定的でしたが、AI活用による認識精度の向上やデータの自動抽出機能の追加などにより、OCRが見直されていることが背景にあります。加えて、RPAの導入を機に入力業務の省力化や、自動化の範囲の拡大を検討する企業が増えつつあり、これに伴いOCRの導入を検討する企業も増加傾向にあります。これらのことから、OCR市場は2023年度には160億円、CAGR(2018~2023年度)は25.5%の高い伸びを予測しています。

ベンダーでは、多言語対応し、RPAベンダーを中心に幅広くOEM提供しているABBYY社が市場を牽引しているとともに、Cogent Labs社やAI inside社などのベンチャー企業が、AI活用によって手書き文字の認識率を向上させたり、読み取り項目の自動抽出などの機能を付加するなどして、急成長を遂げています。他の老舗OCRベンダーも機能強化に積極的に取り組み、販売体制の強化も進めています。

OCR市場を提供形態別で見ると、2018年度はパッケージ市場が前年度比22.0%増の伸びに対し、SaaS市場は同5倍と著しい伸びを示しました。AI技術を利用したデータの精度向上が容易なSaaSを選択する企業が今後も増加することから、2023年度にはSaaS市場が市場全体の約6割を占めると予想しています。

図.OCR市場規模推移および予測:提供形態別(2017~2023年度予測)
図.OCR市場規模推移および予測:提供形態別(2017~2023年度予測)

ITRのシニア・アナリストである三浦竜樹は、「最新のAIを活用したOCRは、レイアウトの異なる文書から同一の項目を認識・判断し、自動的にDBや他システムにデータを格納できるなど、認識精度や自動化機能が大きく進化しています。AIを活用したOCR製品はこれからも機能向上が進むと見られ、高い成長が期待されます」とコメントしています。

調査概要

今回の発表は、ITRが発行する市場調査レポート「ITR Market View:RPA/OCR/BPM市場2019」に詳細を掲載しています。同レポートには、RPA、OCR、BPM、BRMS、ワークフロー、デスクトップ・プロセス分析ツール、プロセス・マイニング市場の全7分野を対象に、国内56ベンダーへの調査に基づいた2017~2018年度売上げ実績および2023年度までの売上げ予測を掲載しています。

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