株式会社アイ・ティ・アール(本社:東京都新宿区、代表取締役:内山悟志、以下「ITR」)は、昨今注目度を高めているクラウド・コンピューティング市場について市場調査を行い、『「ITR Market View:クラウド・コンピューティング市場2010』としてまとめ発刊いたしました。同調査レポートは、エンタープライズSaaS(Software as a Service)、DaaS(Desktop as a Service)、PaaS/IaaS(Platform as a Service/Infrastructure as a Service)の3つの市場を対象としています。本日、そのなかからPaaS/IaaS市場についての調査結果を発表します。
参入ベンダーの急増で2009年度のPaaS/IaaS市場は倍増、2010年度は2.5倍に拡大
国内PaaS/IaaS市場の2009年度の売上金額は116.5億円と、前年より倍増となりました。2009年度後半から参入ベンダーが急増しており、また2010年度より本格的に市場参入するベンダーも多いことから、2010年度は前年比で約2.5倍とさらに拡大すると予測しています。
ベンダーシェアでは、NTTコミュニケーションズが堅調に売上げを伸ばし、34.4%のシェアを獲得しており、2番手にはSaaS市場の草分け的ベンダーであるセールスフォース・ドットコムが位置しこの市場でも健闘しています。3位にはIBMが続き、パブリック型のサービスメニューの拡充を進めつつあり、2010年度にはさらにシェアを拡大すると見られます。

ITRのシニア・アナリストである甲元宏明は、「IaaSは、仮想サーバやサーバOSなどのITインフラを提供するサービスであり、サービスそのものの差別化は容易ではないことから、すでにIaaS市場は価格競争に突入しています。今後は、クラウドサービス・プロバイダー(CSP)の技術力や経営体力の勝負となり、良質なサービスを低価格で提供できる運用技術やノウハウをもつCSPが生き残っていくでしょう。これに対し、事業規模が小さく、技術的な差別化が困難なCSPが生き残る可能性は低いといえます」とコメントしています。
「ITR Market View:クラウド・コンピューティング市場2010」のレポート概要
発行日 | : | 2010年9月29日 |
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体裁 | : | レポート版(A4判・バインダー装丁)/約250ページ、 またはCD-ROM版(全編PDFファイル形式で提供) |
発行 | : | 株式会社アイ・ティ・アール |
価格 | : | レポート版 14万7,000円(税込)、CD-ROM版 29万4,000円(税込) |
対象分野:
エンタープライズSaaS市場
ERP
SRM
就業管理
CRM
FAQ作成管理
グループウェア
Web会議
LMS
全文検索ソフトウェア
メール総合セキュリティ
DaaS市場
PaaS/IaaS市場
掲載データ:
エンタープライズSaaS市場の市場規模実績(2008~2009年度)および予測(2010~2014年度):分野別
調査対象10分野ごとのエンタープライズSaaS対パッケージの市場規模実績(2008~2009年度)および予測(2010~2014年度)
DaaS市場およびPaaS/IaaS市場の市場規模実績(2008~2009年度)および予測(2010~2014年度)
マーケットシェア(2008~2010年度予測):ベンダー別、業種別、業務分野別*、適用分野別*(*対象市場のみ)
市場分析
DaaSおよびPaaS/IaaSの当該ベンダー30社のベンダー・プロファイル:
【調査項目】サービス別売上金額/売上比率(チャネル別、業種別、企業売上規模別、企業従業員数別)/戦略/人員構成/主要ユーザー企業 など
調査対象ベンダー数:
エンタープライズSaaS市場 92社
DaaS市場 8社
PaaS/IaaS市場 26社