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ITR Review

コンテンツ番号:
R-225121
発刊日:
2025年12月1日

AI駆動型業務プロセスの再設計

IT部門が先導すべき3段階の改革推進アプローチ

著者名:
村井 真人
AI駆動型業務プロセスの再設計のロゴ画像

企業におけるAI活用はアシスタントの域を超え、業務遂行の中核を担う段階に入った。これにより、AIは業務の効率と品質を高め、人間は監督や戦略的判断に集中することになる。本稿では、AIを基盤としたAI駆動型の業務遂行に改革することの重要性を示すとともに、改革推進アプローチを提示し、IT部門が先導すべき改革の方向性を提言する。

業務遂行のパラダイムシフト

AIは、これまでの定型業務を支援するアシスタント的な役割から、業務遂行の中心的な役割を果たす新たな段階へと進化を遂げている。この変遷は、組織構造や意思決定プロセス、さらには競争優位性の源泉を再定義する契機となる。AIによるリアルタイムのデータ分析や、高度な予測モデリング、最適化処理により、業務の実行主体がAIにシフトし、人間の役割はその監督や倫理的・戦略的判断に専念することになる。企業は、AIの能力を最大限に引き出すことを前提とし、業務プロセスとそれを支えるデータ基盤を抜本的に再設計することが喫緊の課題となる。

図1.従来の業務遂行とAI駆動型の業務遂行の比較

図1.従来の業務遂行とAI駆動型の業務遂行の比較
出典:ITR

AIは、特定の処理だけでなく、作業の割り当て、リソースの配分、サプライチェーンの最適化といった広範な業務領域に対して、動的かつ自律的な調整を可能にする。例えば、市場の需要変動や予期せぬトラブル発生時において、AIが瞬時に状況を分析し、最適な対応策を導き出し実行に移すことで、人間の介在時間を最小限に抑えることができる。企業は、慢性的な人材不足や変容する労働観、そして多様化する顧客ニーズといった環境変化に対して、迅速かつ柔軟に対応するため、AI駆動型の業務遂行への転換が不可避である。

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