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ITR Review

コンテンツ番号:
R-225085
発刊日:
2025年8月15日

AIエージェントを取り巻く期待と課題

特性を正しくつかみ、導入への足場固めを

著者名:
舘野 真人
AIエージェントを取り巻く期待と課題のロゴ画像

人間に替わって目標達成のために自律的に行動する「AIエージェント」に対する期待は極めて大きい。しかし、企業が導入して成果をあげるためには、押さえておくべき留意事項がある。本稿では、AIエージェントの特徴を改めて整理するとともに、その有望性と課題、企業の担当者が手にすべき評価基準を概説する。

AIエージェントを正しく捉える

AIエージェントは、今日のIT市場で最も注目されている技術キーワードのひとつである。AIエージェントとは、人間に替わって特定の目標を達成するために自律的に行動するソフトウェアシステムの総称であるが、期待が大きいがゆえに、名称が独り歩きして混乱を招いている感が否めない。そこで、ユーザー企業の担当者は、まずこのキーワードを正しく認識するところから導入検討を始める必要がある。

ITRでは、以下の能力を備えるものをAIエージェントと定義している。

  • 知覚:テキスト、センサーデータ、ユーザー入力、GUIからの視覚情報などを取り込んで解釈することができる
  • 計画と推論:複雑な目標を達成するために、タスクを分解し、一連の行動計画を策定することができる
  • 行動:API、データベース、その他のソフトウェアツールを介して外部システムを操作し、タスクを実行することができる
  • 記憶:過去の対話や行動を保持し、そこから学習することで将来の行動を決定することができる

混同されやすい他のキーワードと比較することで、AIエージェントの特徴の輪郭がより鮮明に見えてくる(図1)。AIエージェントの最大の特徴が、その「自律性と目標指向性の高さ」にあることが認識できるであろう。

図1.AIエージェントと類似技術の比較

図1.AIエージェントと類似技術の比較
出典:ITR

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