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  3. 国内企業におけるPPAP導入の現状(後編) - PPAPの代替ソリューションの選択肢と留意点 -


ITR Review

コンテンツ番号:
R-224093
発刊日:
2024年9月18日

国内企業におけるPPAP導入の現状(後編)

PPAPの代替ソリューションの選択肢と留意点

著者名:
中村 悠
国内企業におけるPPAP導入の現状(後編)のロゴ画像

ITR Review『国内企業におけるPPAPの現状(前編)』(R-224083)では、国内企業においては依然としてPPAPを利用したメール送信が多く見られ、受信側でもPPAPの対応が進んでいない現状を示すとともに、PPAPの利用によるセキュリティリスクについて解説した。後編となる本稿では、PPAPの代替ソリューションの選択肢と、それらを導入検討する際の留意点について説明する。

PPAPの代替となる選択肢

PPAPは誤送信防止と情報漏洩防止を目的としたソリューションであり、その代替ソリューションはこれらの目的を満たす必要がある。ITRでは、2024年1月に日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)と共同調査を行い、企業が外部に電子メールでファイルを送付する際に、PPAP以外で採用している(採用を予定している)手段について回答を得た(図1)。クラウドストレージサービスを利用(予定)している企業が過半数を占めて最多となり、続いてファイル転送サービスが3分の1の企業で利用されていることがわかった。

図1.PPAP以外で採用(予定)している外部へのファイル送付手段(複数回答)

図1.PPAP以外で採用(予定)している外部へのファイル送付手段(複数回答)
出典:JIPDEC/ITR『企業IT利活用動向調査2024』(2024年1月調査)

図1で上位にあがったクラウドストレージサービスおよびファイル転送サービスの2つについて、メリットとデメリットを図2にまとめた。クラウドストレージサービスは、ファイル送付/共有以外の用途にも、ファイルサーバなどに汎用的に利用できるという特徴を有している。これに対して、ファイル転送サービスは、ファイル送付/共有に特化したサービスであることから、操作性に優れている。サービス導入をする際は、PPAPの代替としてだけでなく、他業務への展開も一考のうえ、適切なソリューションを選択されたい。

図2.クラウドストレージサービスとファイル転送サービスのメリット/デメリット

図2.クラウドストレージサービスとファイル転送サービスのメリット/デメリット
出典:ITR

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