1. TOP
  2. レポート・ライブラリ
  3. カオスエンジニアリングとは何か(後編) - カオスエンジニアリングの手法と国内事例 -


ITR Review

コンテンツ番号:
R-222075
発刊日:
2022年7月1日

カオスエンジニアリングとは何か(後編)

カオスエンジニアリングの手法と国内事例

著者名:
甲元 宏明
カオスエンジニアリングとは何か(後編)のロゴ画像

カオスエンジニアリングは、クラウドネイティブ・アプリケーションだけに有効な手法ではない。既存のモノリシック・アプリケーションや組織にも適用可能な革新的なアプローチである。

Netflix社のカオスエンジニアリング環境

Netflix社のカオスエンジニアリング実行環境を図1に示した。同社が独自開発したカオスエンジニアリングのコアが、ChAP(Chaos Automation Platform)と称するサービスである。ChAPでは、障害につながる可能性のある「実験」という名の複数イベントを自動的に発生させ、Netflixサービスのフロントドア(サービスの入り口)にアクセスしたり、CD(Continuous Delivery/継続的デリバリ)経由でAWSに対して同社が利用中のインスタンスを停止または障害を発生させる。

図1.Netflix社のカオスエンジニアリング実行環境

図1.Netflix社のカオスエンジニアリング実行環境
出典:Netflix社の公開資料を基にITRが作成

これらのイベントによって、どのような状況に陥るのかをリアルタイムに監視し、実サービスの可用性や品質が損なわれることがないかをチェックする。このような高度に自動化された環境を独自に構築することにより、同社はカオスエンジニアリングを実現したのである。

ITR 著作物の引用について

ITRでは著作物の利用に関してガイドラインを設けています。 ITRの著作物を「社外利用」される場合は、一部のコンテンツを除き、事前にITRの利用許諾が必要となります。 コンテンツごとに利用条件や出典の記載方法が異なりますので、詳細および申請については『ITR著作物の引用ポリシー』をご確認ください。

TOP