1. TOP
  2. レポート・ライブラリ
  3. レガシーアプリケーション保守運用の変革(後編) - レガシーへのモダン環境適用 -


ITR Review

コンテンツ番号:
R-221095
発刊日:
2021年9月1日

レガシーアプリケーション保守運用の変革(後編)

レガシーへのモダン環境適用

著者名:
甲元 宏明
レガシーアプリケーション保守運用の変革(後編)のロゴ画像

レガシーアプリケーションに、CI/CDツールやコンテナ/Kubernetesといったモダン環境を適用する価値は大きい。適用に至る道程は険しいがそれを上回るメリットがある。しかし、レガシー言語やプラットフォームに対する中長期的戦略や人材育成方針が不明確な企業は、この取り組みを行うべきではない。

レガシーアプリケーション保守運用における変革の必要性

『ITR Review 2021年8月号『レガシーアプリケーション保守運用の変革(前編)』(#R-221081)において、レガシーアプリケーションに関して次のように述べた。レガシーアプリケーションのほとんどは、生産管理、受注/販売、会計/人事などの成熟度の高いビジネスプロセスを対象にしているため、ビジネスプロセスの見直しが不要で、独自機能の必要性が高く、イノベーションや差別化への寄与も大きいため、ITRのアセスメントプロセスを用いて判断すると、クラウドネイティブ化には「Rebuild(再構築)」または「Rearchitect(アーキテクチャ変更)」が必要である。

しかし、レガシーアプリケーションは巨大なモノリシック・システムであり、開発時期が古くブラックボックス化していることが多い。このため、「Rebuild」や「Rearchitect」には膨大な労力と費用が必要となる。また、レガシーアプリケーションの多くは、企業にとって重要なビジネスプロセスに利用されていることから、現行システムの保守(機能やユーザーインタフェースの追加/修正)や運用は重要なIT部門の業務であり、経営層や事業部門から期間短縮やコスト削減を期待されている。

前編では、レガシーアプリケーションにおいてアジャイルを適用することは容易ではなく、制約も大きいが、部分的にアジャイルを適用することで、追加/修正作業期間の短縮や要求変化への迅速な適応が可能になることから、取り組む価値は大きいと述べた。後編では、モダンアプリケーションの保守や運用で利用されることが多いテクノロジの、レガシーアプリケーションへの適用の可能性について述べる。

ITR 著作物の引用について

ITRでは著作物の利用に関してガイドラインを設けています。 ITRの著作物を「社外利用」される場合は、一部のコンテンツを除き、事前にITRの利用許諾が必要となります。 コンテンツごとに利用条件や出典の記載方法が異なりますので、詳細および申請については『ITR著作物の引用ポリシー』をご確認ください。

TOP