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ITR Review

コンテンツ番号:
R-220075
発刊日:
2020年7月1日

イノベーションタイプの分類とそれぞれの狙い

ステークホルダーが理解すべきイノベーション領域の4P

著者名:
金谷 敏尊
イノベーションタイプの分類とそれぞれの狙いのロゴ画像

デジタル技術を活用するイノベーションには4つのタイプがあり、それぞれ異なる対象や目的を持つ。これらのイノベーションタイプの意味合いの共通理解を持ち、適切に目的や期待効果を定めることが、ステークホルダー間の相互理解を助け、イノベーションを着実に推進するための礎となる。

イノベーション分類の必要性

国内外を問わず多くの企業が、IoT、AI、ロボティクス、XR(VR、AR、MRなどの仮想空間技術をまとめた総称)といった先進的なデジタル技術を活用した業務やビジネスの変革に取り組んでいる。これらの取り組みをデジタルトランスフォーメーション(DX)と見なして、その位置づけについて調査した結果、8割超の企業がDXを重視しており、さらに27%は全社レベルで取り組むべき重要課題と捉えていることがわかった(出典:ITR「IT投資動向調査2020」)。コロナ禍も昨今DXへの関心を高めた要因のひとつと見てよいだろう。しかし、このようにDXが全社レベルで声高に推進される一方で、個々のプロジェクトにおいては、デジタルイノベーションが描く将来のビジョンを全てのステークホルダーが必ずしも共通認識しているわけではなく、このために、後々大きなずれが生じることもある。

よく見られる光景に、目的や期待する効果の異なる変革プロジェクトを一括りに「イノベーション」と総称するケースがあげられる。しかし、実際にはイノベーションにはいくつかのタイプが存在する。製造業を例にあげれば、イノベーションと聞いて、売り物である家電製品のスマート化を想像する担当者もいれば、生産拠点の自動化を想起する担当者もいるだろう。この時、前者は売上増加や新規獲得を狙ったプロダクトイノベーション、後者は生産性改善やコスト抑制を狙ったプロセスイノベーションと区分できる。一言にイノベーションといっても、タイプによって、その意味合いや目的は異なる。十把一絡げにイノベーションを論じるのではなく、いずれのタイプであるかを前置きして、検討を進めることが重要である。

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