企業が従業員を対象に実施する教育研修(企業内研修)の効果は、どの程度持続するものであろうか。カナダのNPO法人(The Conference Board of Canada)が2007年に発表した調査レポート「Learning and Development Outlook 2007: Are We Learning Enough?」で興味深い調査結果が発表されている。この調査は、カナダの企業258社で行われた企業内研修を受講した従業員を追跡調査したもので、それによると研修直後には、研修を受けた従業員の47%が研修内容を実践しているが、1年後に同じ従業員を対象に再度質問したところ、実践していると回答した従業員は9%に減少した。つまり、研修の効果は時間が経つにつれて減少し、たった1年で1割程度しか実践されなくなっている。