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ITR Review

コンテンツ番号:
R-216103
発刊日:
2016年10月1日

融合する2つのビッグデータ

重視すべきデータ分析プラットフォーム

著者名:
浅利 浩一
融合する2つのビッグデータのロゴ画像

IoTにより、なにができるか、どんな価値が得られるかに注目が集まっている。しかし、センサーを用いてデバイスなどのモノのビッグデータを収集するだけで新たなサービスが創造できるものではない。特性の異なるモノとヒトの2つのビッグデータを融合できるプラットフォームとその有効活用が、企業の今後の競争力を左右するだろう。

経営の可視化・制御化をブレイクスルーするIT/OTの融合

多くの企業は、「経営の可視化や制御化」「データ分析と意思決定の高度化」といったテーマで、日々のビジネスオペレーションの進捗や実績を遅滞なく把握するとともに、変化の激しい時代に適応できるシステムの理想像を追求してきた。しかし、これまでの企業ITは、工場や流通センターに設置された設備/機器、ロジスティクスなどの輸送/交通システム、電力・エネルギーなどの社会インフラといった物理的なモノのデータを補足するシステムと、基本的には切り離されたシステムとして構築されてきた。そのため、ビジネスを可視化し制御するといっても、その範囲は業績管理やそこからフィードバックを得るといった、限定されたものにならざるを得なかった。企業ITと設備/機器、および社会インフラなどのオペレーションを支えるテクノロジやシステムの間には、容易に乗り越えられない壁があったといえる。

しかし、インターネット技術の飛躍的な進展により、すでにこの壁は乗り越えられつつある。これまで、専用のネットワークやプロトコル主体で構築されてきた工場など現場オペレーションのシステムにも、インターネットの標準的なテクノロジが使われるようになってきており、ビジネスシステムとエンジニアリングシステムの垣根は大きく下がってきている。また、電力・ガスなど社会インフラにおけるスマートグリッド化が進むとともに、建物・住宅などのビルディング・オートメーションやファシリティ・サービスも、単なる省エネルギーや自動化だけでなく、保守サービスやメンテナンスなどのビジネスを包含するサービスとなってきつつある。これまでの企業ビジネスのベースであったインフォメーション・テクノロジ(IT)とオペレーショナル・テクノロジ(OT)は、デジタル化の進展に伴って今後急速に融合し、ビジネスの可視化・制御化、および自動化の可能性を拡げていくだろう。そして、ITとOTの融合において、象徴的なキーワードがIoT/ビッグデータであることはいうまでもない。

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