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ITR Review

コンテンツ番号:
R-215094
発刊日:
2015年9月1日

重視すべき製造ビッグデータ

増え続ける製造現場データの総合的な活用

著者名:
浅利 浩一
重視すべき製造ビッグデータのロゴ画像

ビッグデータを有効活用することで、ビジネスに貢献し競争優位獲得を目指す企業が増えてきている。現状は、顧客やマーケティングに関するビッグデータへの注力が中心であるが、製造現場におけるデータはすでにビッグデータ化しており、今後さらに増大することが見込まれている。企業が、どのように製造ビッグデータに取り組むべきかについて述べる。

製造現場におけるデータの構成

企業は、生産拠点などの製造現場におけるデータの有効活用に長年注力してきた。製造現場のデータは、生産計画、製造指示/実績といった上位層のビジネスシステムのデータから、設備・機器の運転データや保守・保全データ、工程制御システムや各種センサーの記録データまで多岐に渡る。こうしたデータを有効活用して、製品の品質の向上と、歩留まり向上によるコスト削減を両立することは、ものづくりの現場にとって極めて重要であり、これまでの日本企業の強みでもあった。始めに、ISOが定義しているデータモデルを参考としながら、こうした製造現場データの構成を確認してみたい(図1)。

図1.インダストリアル・オートメーションのデータモデル

図1.インダストリアル・オートメーションのデータモデル
出典:「ISO 18435 Industrial Automation Systems and Integration」を基にITRが作成

ISO18435は、設備の運転と保守・保全の規格でありPart1からPart3までの3部から成る。品質管理のデータはあまりクローズアップされていないが、生産工程の機械化と自動化が早くから進んだ石油、化学、ハイテク、エレクトロニクスなどを想定した製造現場のデータを主に対象としており、図1のモデルはADID(Application Domain Data Integration)と命名されている。

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