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ITR Review

コンテンツ番号:
R-215043
発刊日:
2015年4月1日

成熟期に入ったスマートデバイスの企業活用

多台数化を想定した配備計画と管理基盤の整備を

著者名:
舘野 真人
成熟期に入ったスマートデバイスの企業活用のロゴ画像

企業におけるスマートデバイスの普及は、「導入企業の増加」から「1社あたりの台数の増加」へとステージが移り変わっている。今後、IT部門は、多台数化が進むことを想定したデバイスの配備計画と管理基盤の構築に取り組む必要がある。

スマートデバイスの導入は成熟期に

近年、企業のIT活用において主要課題のひとつとなっている「スマートデバイス(スマートフォン、タブレット)の活用」は、裾野が拡大する黎明期・成長期から成熟期へとステージが移りつつある。ITRがJIPDEC(一般財団法人日本情報経済社会推進協会)と共同で2015年1月に実施した「企業IT利活用動向調査2015」では、スマートフォン、タブレットの導入状況を定点観測しているが、その結果を見ると、双方とも導入済みとした企業の割合は前年からほとんど伸びておらず、導入済み企業における導入台数が増えていることがうかがえる(図1)。特にスマートフォンは、2014年1月の時点で「全社的に実施(50%以上)」とした企業の割合は13.4%であったが、2015年1月には18.8%へと上昇し、導入企業における台数の増加が顕著であることがうかがえる。

図1.会社支給によるスマートフォン/タブレットの導入状況の経年変化(2013~2015年)

図1.会社支給によるスマートフォン/タブレットの導入状況の経年変化(2013~2015年)
出典:JIPDEC/ITR「企業IT利活用動向調査2015」

これは、目新しさに伴うブームが沈静化し、スマートデバイスに価値を見いだす企業とそうでない企業が二分されつつあること、導入企業においては具体的な導入効果がより厳しく問われるようになったことを示唆している。スマートデバイスの活用を継続しようとする企業においては、デバイスを支給する組織の範囲や台数、利用するアプリケーションなど、自社にとって適正なスマートデバイスの配備戦略を改めて明確化することが求められよう。また、1人1台(あるいは私物デバイスも含めた1人複数台)の運用を想定した管理のあり方も検討すべきである。

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