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ITR Review

コンテンツ番号:
R-214101
発刊日:
2014年10月1日

Immutable Infrastructureとは何か

サーバ運用におけるイノベーション

著者名:
甲元 宏明
Immutable Infrastructureとは何かのロゴ画像

「不変のインフラストラクチャ」を意味する「Immutable Infrastructure」は、ITシステムにおける高頻度リリースと品質向上/運用コスト削減を実現する画期的なテクノロジである。企業システムにおける適用例はまだ少ないが、今後、企業ITインフラにおいて極めて重要な役割を果たすことが予想される。

企業におけるサーバ環境管理の実態

企業システムの開発・運用を行う場合、本番サーバへのデプロイ(配布)を行うことが一般的である。デプロイとは、プログラムしたコードやコンパイルした実行モジュールを、開発環境、テスト環境またはコード管理サーバから本番サーバにアップロードする作業である。しかし、本番サーバの環境は、最初にセットアップした状態から、サーバOS、ミドルウェア、アプリケーションサーバなどの各種ソフトウェアのバージョン、パッチ当て状況や設定が時間と共に変化していることが一般的であり、開発環境、テスト環境および本番環境は全て同一にしないとデプロイ後に本番システムで障害が発生する確率が高くなる。よく聞かれるITシステムの大規模障害の原因が、ここで述べたサーバ環境不一致によることも少なくない。

このような障害を回避するためには、開発環境、テスト環境および本番環境を完全同期させる必要がある。これを支援するために、各種サーバ環境の状態管理ツールや同期ツールが存在するが、国内企業のIT部門でのこれらのツールの利用率は低く、多くの場合人手による管理を行っていると思われる。現実的には、手動管理はもちろんのこと、ツールを利用した管理であっても、これらのサーバ環境を完全に同期させることは容易ではない。このような背景から、企業システムにおいて頻繁なデプロイを実施することに対し、消極的なIT部門も少なくない。

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