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ITR Review

コンテンツ番号:
R-214082
発刊日:
2014年8月1日

2020年に向けたIT技術者の需要

競争優位をもたらす人材とスキル

著者名:
金谷 敏尊
2020年に向けたIT技術者の需要のロゴ画像

ビジネスにおけるIT活用が進み、技術が高度化するなかでIT技術者の需要も変化してきている。2020年にかけて、ユーザー企業やベンダーはいかなる技術者を求めているのだろうか。また、ビジネスに競争優位をもたらすITを備えるためには、どのようなIT人材像を描く必要があるのだろうか。

変化する技術者のニーズ

ビジネスにおけるITの重要度が増し、通信環境の整備、端末の多様化、開発/運用の高度化といった環境変化が進むにつれて、IT技術者の専門性や役割は変化している。汎用機全盛期における需要は、COBOLエンジニアやキーパンチャーが中心だったが、現在これらの需要は限られており、JavaやVisual Basic .NETといったオープン系言語やオープン環境におけるエンジニアが求められている。また、こうした言語やプラットフォームの汎用化は、インフラ技術の進化と相俟って、事業・経営のシステム化を推し進めた。IT活用度を向上させ、システム環境を大型化・複雑化させたことで、ITアーキテクトやITコンサルタントといったより上位の多様な技術職が求められる状況を生み出している。

IT技術者の需要の源泉は大きく2つ考えられる。ひとつは、既存のITインフラに革新をもたらす可能性のある要素技術を扱う領域にある。例えば、M2M、ウェアラブル・コンピューティング、音声認識技術といったもので、これらは将来的に汎用化すれば、多くの技術者需要を生み出すことが予想される。もうひとつは、新たにビジネスをIT化したり、ITを活用することでビジネス革新をリードしたりするための技術である。端的にいえば、企業が競争優位に立つためのビジネスの仕組みを具現化する領域にある。前者は主にITベンダーや研究機関のビジネスドメインとなるが、後者はユーザー企業において関わりが深い。IT市場は刻々と変化しており、また人材市場の需給バランスも安定していない。こうした背景から、将来、いかなる技術者が必要となり、あるいは不要となっていくかを想定したうえで、IT人材・組織計画を進めることが重要となる。

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