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ITR Review

コンテンツ番号:
R-214071
発刊日:
2014年7月1日

経営者が理解すべきITアーキテクチャ

適切なIT構造改革投資の説明に向けて

著者名:
内山 悟志
経営者が理解すべきITアーキテクチャのロゴ画像

ITアーキテクチャの重要性はITベンダーやIT部門にとっては十分に理解されているものの、これを経営者や事業部門などに適切に説明することは難しい。一方で、この概念が正しく理解されなければ、環境変化を見据えたIT構造改革のための投資の妥当性を訴求することは困難を極める。

ITアーキテクチャのわかりにくさ

アーキテクチャはもともと建築用語であり、建築物や構造物を設計する際の設計思想を指す場合もあれば、建築物そのものの全体構造を指す場合もある。企業で利用される情報システムは、ハードウェア、ソフトウェアなどで構成されるが、有形であるか無形であるかの違いこそあれ、建築物と同様に構造を持ったものといえる。IT業界では、このようなシステム全体の構造やその設計思想をITアーキテクチャと呼んでいるが、アーキテクチャという言葉に適切な日本語訳がなく、IT知識を持たない人々にとって極めてわかりにくい概念であることから、その意味や重要性を適切に説明することは難しい。

一方で、ITアーキテクチャの概念が正しく理解されなければ、拡張性を備えた仮想化環境への移行、事業部門間やグループ企業間での業務連携を強化するためのマスターデータの統合、迅速なシステム展開を目指したビジネスプロセス管理基盤の整備、といった環境変化を見据えたIT構造改革への投資の妥当性を訴求することは困難を極めるであろう。そこで、ITアーキテクチャを都市開発に喩えて説明することを推奨する。

近代的な都市開発においては、幹線道路や鉄道網などの都市インフラを整備し、文教地区、商業地区、居住地区などを計画的に配置していく。これは、経済合理性、利便性、安全性などを考慮して、交通網や地域を整備していくという考えに基づいたものであり都市計画と呼ばれる。これと対比してIT都市計画すなわちITアーキテクチャの重要性を説明することが有効となる。

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