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ITR Review

コンテンツ番号:
R-214064
発刊日:
2014年6月1日

サプライチェーン実行系の強化

錯綜する物流動線を可視化する

著者名:
浅利 浩一
サプライチェーン実行系の強化のロゴ画像

国内企業がグローバルにビジネスを展開するにおいて、サプライチェーンを管理するアプリケーションの強化は避けて通ることができない。なかでも、経営者は、サプライチェーン実行系の強化により、モノの流れとコストを同期させ可視化することに高い優先度を置いているとITRでは見ている。企業は、複雑なサプライ・ネットワークを管理できるシステム構築の準備を急ぐべきである。

アプリケーション分野の投資意欲と経営者の危機感

ITRが毎年実施している「IT投資動向調査」では、アプリケーションに対する投資意欲を問うている。最新の「IT投資動向調査2014」では、全体として、アプリケーション全分野の投資増減指数が「1」を超えていることから、2014年度に向けて企業1社あたりの投資額の増大が見込まれている。ただし、2014年度に向けて投資を実際に計画する企業の割合を市場規模として指数化すると、マイナスに位置するアプリケーション分野が多い。つまり、企業はすぐに強化すべきアプリケーション分野とそうでない分野を選別しており、その結果が調査結果に如実に反映されたといえるだろう。そして、2014年度に向けて、前年度より市場規模指数が伸びると見られるアプリケーション分野は、「PDM/PLM」「サプライチェーン管理」「エンタープライズ・ポータル」の3つである。

この3つのなかで、昨今あまり話題に上らないのがサプライチェーン管理(以下、SCM)ではないだろうか。サプライチェーン分野に参入する新たなベンダー/製品が少なく、際立った技術革新がないことも注目されない理由であるかもしれない。しかし、ITRでは、2014年から2015年にかけた新たなる投資の方向性のひとつがSCMであると見ており(ITR Review 2014年3月号「国内ERP市場の最新動向」 #R-214031)、ビジネスの複雑化やグローバル化が進展すればするほど、サプライチェーンに対する経営者の危機感は高まると考えている。実際に、「ビジネスの拡大を図りつつ、サプライチェーン全般にわたる領域でムダを省き利益を創出する」「さらなる成長戦略実行の支えである物流の錯綜解消および物流体制を抜本的に見直す」といった施策を掲げる企業もあり、売上げや利益増大を支える基盤であると同時に、経営者はサプライチェーンをまだコスト削減が可能な領域として見ている。

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