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ITR Review

コンテンツ番号:
R-214052
発刊日:
2014年5月1日

マーケティングとITとの融合

求められるIT部門とマーケティング部門の関係強化

著者名:
生熊 清司
マーケティングとITとの融合のロゴ画像

インターネット環境が整備され、いつでもどこでもスマートデバイスなどからWebサイトやSNSにアクセスが可能となり、ECサイトでの購買が一般的になりつつある現在、マーケティング施策の実施にはIT技術が不可欠となってきている。マーケティングとITを融合するためには、これまで以上にIT部門とマーケティング部門との関係強化が求められる。

ITと融合するマーケティング

2001年度から継続して実施している「IT投資動向調査」ではユーザー企業におけるIT戦略のテーマを問うてきたが、2009年度以降、最も重要なIT戦略のテーマとして「売上増大への直接的な貢献」が5年連続で最重要となっている。また、ITによる直接的な売上貢献を図ろうと考えた場合、最も関連するアプリケーション分野としては「営業支援・顧客管理」、製品としてはSFAやCRMがあげられる。上述の結果を見ると確かに、この分野は2013年度で最も投資が伸びている分野のひとつであった。しかし、売上貢献のためのIT施策として今注目されているのは、こうした従来の企業ITではなく、デジタルマーケティングと呼ばれる分野である。

図1は、大手の広告代理店である電通が毎年発表している国内の広告費用の推移を媒体別に示したものである。一般に広告ではテレビ、新聞、雑誌、ラジオが主要な広告媒体であるといわれてきたが、これを見るとインターネットが2009年に新聞を抜き、広告媒体としてテレビに次いで2番目に大きな市場となっていることがわかる。さらに、他の媒体の市場規模が縮小傾向にある中、唯一市場が拡大している。この結果からもわかるように広告の世界では従来のマスメディアからデジタルメディアへの移行が進展している。デジタルメディアの世界ではスマートデバイスやソーシャルメディアの普及によって多種多様な広告形式が生まれており、リスティング広告やリコメンデーションなどにより購買意欲を喚起するような取り組みも高度化している。このようなデジタルメディアの多様化と高度化を支えているのはIT技術であり、マーケティング施策とIT技術が融合した時代に入ったといえる。

図1.国内広告市場の媒体別推移

図1.国内広告市場の媒体別推移
出典:電通「2013 日本の広告費」を基にITRで作図

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