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ITR Review

コンテンツ番号:
R-214044
発刊日:
2014年4月1日

クラウド・インテグレーションの概況

先行する北米と国内市場の現状

著者名:
金谷 敏尊
クラウド・インテグレーションの概況のロゴ画像

ベストオブブリードでのクラウドの採用は、企業ITの効率化と最適化をもたらす一方で、連携・統合における問題を浮上させる。この課題を解決するために、北米ではクラウド・インテグレーションが競争力の決定要因と目されており、多様なサービスがクラウドサービスの派生市場を形成している。

クラウド・インテグレーションの必要性

北米を中心に採用が加速するクラウド・コンピューティングは、多様なサービスが混在することでサイロ化が進む傾向にある。旧来のオンプレミスのシステムよりもクラウドによる実装方式が増えたことで、昨今、企業はハイブリッドのIT調達モデルをサポートする必要性が生じてきた。企業の情報システムの多くは異種システムが連携する疎結合モデルであるが、クラウドの増加がこれに拍車をかけている。このため、データの分散配置、業務プロセスの断片化、責任境界の曖昧さといった問題が新たに浮上してきている。

クラウド・コンピューティングの採用が進むに従ってカスタム構築の負荷が増す傾向にあるこの問題は、技術的に「Best of Breed Cloud Hell」と呼ばれている。コストやデータ統制に影響することから、財務報告書、法規制順守、監査証跡にも影響を及ぼす。そのため、企業のITスタッフだけでなく、財務担当者においても課題としてとらえられている。

こうした背景から、多くの企業においてクラウド・コンピューティングの統合管理とコスト効果の向上が課題となっており、「クラウド・インテグレーション」の必要性が増している。クラウド・インテグレーションは、社内や社外のクラウドベースのサービスを社内や社外のオンプレミス・システムと安全に接続する仕組みや方法を指す。通常は、データの読み込みや同期化、クレンジング、複製などの仕組みを指し、より高度なケースでは、データ、プロセス、セキュリティ、その他の関連するビジネスサービスの連携・統合を扱う。オンプレミスとクラウドサービス、さらにはクラウドサービス間を接続するための「接着剤」としての役割を果たす。

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