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ITR Review

コンテンツ番号:
R-214022
発刊日:
2014年2月1日

大規模ITプロジェクト成功の本質

失敗しないためのプロジェクト運営

著者名:
浅利 浩一
大規模ITプロジェクト成功の本質のロゴ画像

企業におけるITプロジェクトの多くは、「納期」「予算」「品質」に悩みを抱えており、スコープが広く複雑で大規模なプロジェクトほど中途で頓挫するリスクも高いものとなる。本稿では、2つの大規模ITプロジェクトの事例を確認することで、失敗しないためのプロジェクト運営の本質について考察する。

プロジェクト運営の本質とは何か

プロジェクト管理は、「納期」「予算」「品質」の3大要素でコントロールすべきとされており、プロジェクト管理のPMBOK、要件定義のBABOKといった標準的な手法やノウハウが知られている。しかしながら、こうしたBOK(Body of Knowledge)手法などを忠実に実行すれば、プロジェクトの成功が約束されるのだろうか。また、高度なプロジェクト管理ツールを利用することが成功要因となるのだろうか。そして、複数事業部門に及ぶアプリケーションおよびITインフラを対象とするような全社ITプロジェクト、グループ/海外展開がスコープとなるような大規模ITプロジェクトでもこれらは必須といえるのだろうか。

結論としては、手法やツールといった形式的なプロジェクト管理のテクニックは、プロジェクトを運営するための良好な土壌があって初めて活用できるものであり、手法やツールありきは本末転倒であるというのが大多数の見解であろう。良好な土壌とは、プロジェクトに参画するユーザー部門やベンダーをゴールに向かい牽引するリーダーシップや、利害関係が交錯するステークホルダー間における円滑なコミュニケーションによって促進される。これは、ITプロジェクトだけでなくすべてのプロジェクトにおける本質といってもよいであろう。そして、プロジェクトが大規模になり複雑性と難易度が増すほど、単純ともいえるこの本質を軽視せずプロジェクトを運営できるかが鍵となる。

プロジェクトの管理と運営は、プロジェクト・マネジメントとして一体化した概念であるが、本稿では両者を切り分け、プロジェクト運営に焦点を当てながら、2つの大規模ITプロジェクト事例を考察してみたい。

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