VMware社は、2013年8月25日から29日に開催した同社の年次カンファレンス「VMworld 2013」において、ネットワーク仮想化製品やストレージ仮想化製品を新たに発表した。これは、昨年の「VMworld 2012」で発表したITインフラ全体を仮想化するSDDC(Software Defined DataCenter)という戦略を具現化したものとなる。同社は、製品領域をデータセンターの構成要素全体に拡大することで、市場に対する影響力の拡大を図ろうとしている。
SDDCの具現化を着実に進めるVMware社
VMworld 2013は、米国カリフォルニア州サンフランシスコで開催され、来場者は2万3,000人となった。2004年に1,600人の参加者で始まった同カンファレンスはこの10年間、回を増すごとに来場者数を拡大している。2012年9月にPat Gelsinger氏がVMware社のCEOに就任し、同社はサーバだけでなく、ネットワークやストレージも含めたITインフラ全体を仮想化し、統合的に管理するというSDDC(Software Defined Datacenter)という戦略を発表したが、戦略を具現化するべく、製品構成に対する選択と集中を図っている。具体的には、ITインフラの仮想化とクラウド環境基盤構築に製品を集約し、それ以外を整理した。整理したのは、分散DBキャッシュのGemFir、Java開発フレームワークのSpring Framework、PaaS環境のCloudFoundryなどの主にvFabric製品群で、これらの製品は、2013年4月にEMC社、GE社とともに設立したPivotal社に移管した。また、Yahoo!社から購入したグループウェア製品であるZimbraは2013年7月にTelligent社に売却している。