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ITR Review

コンテンツ番号:
R-213091
発刊日:
2013年9月1日

再注目されるUCの検討に向けて

スマートフォン時代の企業コミュニケーション変革

著者名:
三浦 竜樹
再注目されるUCの検討に向けてのロゴ画像

国内市場において、企業電話システムはPBX/オフィスフォンメーカー主導で牽引されてきた。しかし、近年、PBXの更新期、スマートフォンの企業導入の増加、そしてMicrosoft社のLyncの登場を背景に、音声通話基盤の中核にあったオフィスフォン/PBXを見直し、ユニファイド・コミュニケーション(UC)の導入を検討する企業が増えている。本稿では、再び注目されているUC市場の動向について述べる。

UCの定義と歴史

ユニファイド・コミュニケーション(以下、UC)は、ユニファイド──統一されたという言葉のとおり、さまざまなコミュニケーション手段を1つのシステム上で統合して利用できるようにする技術や仕組みである。コミュニケーション手段には、具体的には従来の電話による音声通話やFAX、電子メール、インスタント・メッセンジャー(IM)、IP電話機やPC、近年ではスマートフォンでも利用されるVoIP(Voice over IP)による通話、さらにWeb/TV会議などが含まれる。UCという名称自体は、国内においては2004年にNECによって商標登録されているが、その起源は1990年台のCTI(Computer Telephony Integration)にあるといえるだろう。そして、第1次のブームとなったのは、企業の複数拠点に存在するPBXをIP化し、拠点間の内線通話コストを削減するIP-PBXやその仕組みを利用したIPセントレックスが登場した頃であろう。その頃、無線LANを搭載した携帯電話機を利用し、VoIPを利用し内線/外線電話としても活用しようというFMC(Fixed Mobile Convergence)に注目が集まったのがブームの最高潮であったといえる。

しかし、UCは多くの通信機器ベンダーが注力していたほどには、特に国内企業においては浸透していかなかった。2008年のリーマンショック、2011年の東日本大震災、低迷する企業の業績といった背景もあり、PBXのIP-PBXへの移行やオフィスフォンのIP電話機への交換といった導入コストの問題から、リプレース/刷新はほとんど進まなかったといえる。それがここに来て、いくつかの要因から再びUCへの注目が集まっている。

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