ユニファイド・コミュニケーション(以下、UC)は、ユニファイド──統一されたという言葉のとおり、さまざまなコミュニケーション手段を1つのシステム上で統合して利用できるようにする技術や仕組みである。コミュニケーション手段には、具体的には従来の電話による音声通話やFAX、電子メール、インスタント・メッセンジャー(IM)、IP電話機やPC、近年ではスマートフォンでも利用されるVoIP(Voice over IP)による通話、さらにWeb/TV会議などが含まれる。UCという名称自体は、国内においては2004年にNECによって商標登録されているが、その起源は1990年台のCTI(Computer Telephony Integration)にあるといえるだろう。そして、第1次のブームとなったのは、企業の複数拠点に存在するPBXをIP化し、拠点間の内線通話コストを削減するIP-PBXやその仕組みを利用したIPセントレックスが登場した頃であろう。その頃、無線LANを搭載した携帯電話機を利用し、VoIPを利用し内線/外線電話としても活用しようというFMC(Fixed Mobile Convergence)に注目が集まったのがブームの最高潮であったといえる。