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ITR Review

コンテンツ番号:
R-213073
発刊日:
2013年7月1日

ファイル共有環境の見直しに向けて

ビジネスシーンの変化によって浮上する新たな課題

著者名:
舘野 真人
ファイル共有環境の見直しに向けてのロゴ画像

ここにきて、ITRの顧客企業から目立って増えているのが「ファイル交換」「ファイル共有」にまつわる問い合わせである。企業・組織をまたいだコラボレーション、マルチデバイス環境の進展などにより、文書ファイルの取り扱いが改めて課題として浮上していると考えられる。本稿では、その手段として考えられるアプローチを安全性の観点から整理したい。

古くて新しいファイル共有を巡る課題

デジタル化された文書ファイルの受け渡しは、ビジネスパーソンの間ではごく日常的に行われている作業であろう。しかし、ここにきて、ITRに寄せられる問い合わせ件数が急増している。そのほとんどは、「安全性・機密性をより高めたかたち」で、かつ「ネットワークを経由した」ファイル共有・交換方法を検討したいといった内容である。

なぜここにきてファイル共有・交換に対するセキュリティが課題とし急浮上しているのか。その理由はいくつか考えられる。

まず1つ目は、スマートフォン/タブレットの普及に伴うマルチデバイス化の進展である。とりわけ大画面を備えるタブレットは、顧客向けのプレゼンテーションや会議資料の閲覧・共有といった、ファイル活用に対する期待が大きい。また、1人が複数のデバイスを利用するようになったことで、個人レベルでもデバイス間でファイルを共有したいというニーズが生じている。2つ目は、企業間での情報共有の活発化である。これは、特にグローバル化を進める製造業においては切実な課題であり、国内外の新規パートナーとの間で、技術文書や営業文書を安全に交換する必要性に迫られている。

それ以外にも、各企業で粛々と進められてきたペーパーレス化の成果によってビジネス文書のデジタル化が進んだこと、さらには、マルチデバイス間で容易にファイルが共有できる使い勝手に優れた無償サービスが数多く登場していることも、企業として“公式のツール”を用意せざるをえない状況をつくりだしている。

つまり、ファイル共有は、ビジネスシーンや利用デバイスが急速に多様化している今日において、業務を円滑に進めるうえでなくてはならないインフラとなりつつあるのである。

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