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ITR Review

コンテンツ番号:
R-213052
発刊日:
2013年5月1日

モバイルデバイス管理の現在地

高度化する管理機能の最前線

著者名:
舘野 真人
モバイルデバイス管理の現在地のロゴ画像

スマートデバイスの企業利用が拡大するに伴い、それらの端末を管理するためのモバイルデバイス管理(MDM)製品にも注目が集まっている。多数のベンダーが参入する同市場では、技術開発の競争も激しい。本稿では、そうしたモバイル向けの管理テクノロジの最前線を紹介する。

スマートデバイス導入の本格化で再注目されるMDM

近年、企業ITにおける主要なトピックのひとつとなってきた「スマートデバイスの業務活用」であるが、2012年頃から、国内企業において導入に向けた熱気は落ち着きを見せている。ITRが2012年10~11月に実施した「IT投資動向調査2013」でも、スマートデバイスの業務活用を検討する企業の割合は、2011年度から2012年度にかけてその伸び率に鈍化が見られた(図1)。また、同調査では、スマートデバイスへの投資動向として、「投資を予定している社数は大きく伸びないものの、1社当たりの投資金額は伸びる」との傾向も示された。

これらの結果を見ると、スマートデバイスに関心を寄せる企業では、すでに少なくとも一部導入ないし試験導入といった実運用がスタートしており、今後は導入範囲をどこまで拡大するか、活用の効果をいかに高めるか、といった次なる課題に向かおうとしていることが読み取れる。

図1.「スマートデバイスの業務への活用」の実施状況の経年変化(2010~2012年度)

図1.「スマートデバイスの業務への活用」の実施状況の経年変化(2010~2012年度)
出典:ITR「IT投資動向調査2013」

そうしたなかで、あらためて注目されるのが、スマートデバイスの管理を効率化するMDM(モバイルデバイス管理)製品である。MDM製品が国内で注目を集め始めたのは2009年頃からであるが、実際に企業の間で本格的な導入が始まったのは2011年度後半から2012年度にかけてのことである。ITRの市場調査によれば、MDM製品の国内出荷金額は2011年度実績で前年度比2.3倍の6.9億円、2012年度は同2.8倍の19億円(予測値)と、急速な伸びを示しており、この高い伸び率は今後も持続するものと見ている(図2)。今後、企業のなかでデバイスの台数が増加していくことを想定すれば、管理インフラの重要性はさらに高まることになる。企業は、自社の今後のモバイル利用計画を見据えながら、適切な製品選定を行う必要がある。

図2.モバイルデバイス管理製品の国内出荷金額推移および予測(2010~2014年度)

図2.モバイルデバイス管理製品の国内出荷金額推移および予測(2010~2014年度)
出典:ITR「ITR Market View:エンタープライス・モバイル管理市場2012」

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