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ITR Review

コンテンツ番号:
R-213022
発刊日:
2013年2月1日

今求められるデータ・サイエンティストとは

分析力を強化し、ビッグデータを活用せよ

著者名:
生熊 清司
今求められるデータ・サイエンティストとはのロゴ画像

企業において、データ分析へのニーズが高まりを見せている。最近ではデータ・サイエンティストと呼ばれるデータ分析の専門家が注目され始めている。本稿ではデータ・サイエンティストという新たな職務に求められるスキルと業務内容を明らかにし、企業における現実的なデータ・サイエンティストを確保するための方法を考える。

ビッグデータを活用することの意味

ビッグデータに対する関心は相変わらず高く、2011年からさまざまな関連製品がベンダーから提供されている。しかし、その多くは大量のデータを収集/蓄積することが中心となっており、企業がビッグデータを活用するためには、収集/蓄積したデータをいかに利用するかという活用フェーズを考えなければならない。データ自体を商品としている商用データ提供サービス企業などを除けば、ほとんどの企業にとってデータは意思決定に役に立てるための資源である。したがって「データは使ってこそ価値を生む」ものであるといえる。単に大量のデータをため込んでも、コストがかかるだけで、リターンは得られない。ビッグデータを単なるバズワードで終わらせないためには、活用フェーズ、つまり分析のフェーズに持ち込む必要がある。

現在のビジネス環境では、大量生産・大量消費の時代のように「よいものを作れば売れる」という時代ではなく、そして「よいもの」を定義すること自体が難しくなっている。例えば、日本を代表する製品であったテレビは、韓国製品に市場シェアで劣勢となっている。そこには、日本のメーカーがその高い技術力を背景にして考えた「よいもの」と消費者が考える「よいもの」とのミスマッチがあるといえる。現在のビジネス環境では、多様化し変化し続ける顧客のニーズや価値観、競合他社の動向、為替や資材の市況、国際情勢などの変動をデータとして把握し続け、いち早く自社にとって有利な方策を分析によって見つけなければならない。したがって、企業において、ビッグデータを活用するという意味は、単に大量のデータを蓄積することでなく、データを分析し意思決定に活かすことで実際のビジネスに貢献することに他ならない。

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