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ITR Review

コンテンツ番号:
R-213012
発刊日:
2013年1月1日

データセンターの経済性

商用データセンターの利用か、自社構築か

著者名:
金谷 敏尊
データセンターの経済性のロゴ画像

データセンターは、長期的かつ安定した利用が見込まれるだけに、その運用コストの妥当性にも関心が寄せられている。特に外部の商用データセンターを利用する場合と、自社で構築して運用する場合とでは、経済価値がどのように異なるかを分析することが求められる。

自社構築か、外部利用か

現在、国内企業において、データ量の増加や災害リスクへの対応から、データセンターの見直しが進んでいる。こうしたなか、外部の商用データセンターを利用すべきか、それとも自社でデータセンターを構築し所有すべきか、企業によって意見がわかれるところである。特に現在は、サーバ機器の高密度集約への対応、すなわち冷却効率の改善や、免震技術、電源設備の冗長化といった専門的な構築技術が要求されるため、外部利用が得策であるとの意見は多い。しかし、特に大手企業やIT子会社を保有する企業においては、グループ内需や外販により一定の規模経済性を得られるとの見通しから、自社構築を画策するケースが少なくない。ノウハウや技術者の融通が効くことから、建設・エンジニアリング関連の業種においてもこの傾向が見られる。

図1.データセンターの特性「外部利用 vs. 自社構築」

図1.データセンターの特性「外部利用 vs. 自社構築」
出典:Forrester Research

外部利用と自社構築の特性を、そのメリットの観点から図1に整理する。各々多様な利点があるように理解されるが、それらは相応のリスクにもなり得る点を理解する必要がある。例えば、外部利用の利点であるキャパシティや資源効率は、自社構築の場合、実現が難しい。自社構築の利点である独自のポリシー管理は、外部利用では期待しにくい点となろう。

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