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ITR Insight

コンテンツ番号:
I-322011
発刊日:
2022年1月1日

顧客エンゲージメントを強化するデジタルマーケティング推進の要点

著者名:
水野 慎也
顧客エンゲージメントを強化するデジタルマーケティング推進の要点のロゴ画像
顧客エンゲージメントが求められる背景は何か
顧客エンゲージメントを高めるデジタル体験構築はどのように行うべきか
デジタル体験構築に求められるソリューション選定のポイントとは

企業が顧客の信頼・共感を得て顧客エンゲージメントを高めるためには、最適なタイミングで、わかりやすく、インパクトのある体験を構築することが重要である。本稿では、デジタルとリアルを融合した「新しい顧客体験」構築の要点について、デジタルマーケティングを構成するソリューション選定に焦点をあてて解説する。

厳しさを増す企業のマーケティング環境

厳しさを増す企業のマーケティング環境

企業が収益を高めるためには、顧客のニーズに合わせた商品やサービスを市場に投入する必要がある。しかし、現在、同じような特徴を持つ商品・サービスが多数存在し、競合との差別化がつけにくい状態となっている。そこで企業は、商品・サービス自体を顧客に認知させ、理解を得るために広告をはじめとするさまざまなメッセージの発信を繰り返す。

一方で、モノと同様に、顧客を取り巻く情報環境も厳しい状況となっている。『総務省情報通信白書』によると、2020年の国内通信トラフィック量は4年前の2016年と比較して、ブロードバンドのダウンロード推定値で2.4倍、モバイルの下りで2.9倍にも増加している。また、1日あたりのインターネット利用時間が2016年は平日99.8分間、休日120.7分間であったのに対し、2020年は平日168.4分間、休日174.9分間と、ともに1.5倍前後に増加している。通信トラフィックの増加要因として、SNSを介した画像や動画コンテンツの増加が考えられる。これらにより顧客は、インターネット利用時間の多くをその閲覧に費やし、一方で企業から発信されるメッセージは埋没しているという懸念が生じる。

しかも、SNSの普及により誰もがインターネット上に情報発信が可能な時代であるが、不確かな情報や誤った情報も多く混ざっている可能性がある。このため、情報を受信する顧客は、正しい情報を選別するという行為が必要になる。特徴に差のない商品・サービスと、溢れ返る情報、それに加え不確かな情報の混入により、顧客は商品やサービスの比較・評価が困難になり、選ぶこと自体を放棄する状態を招いている。

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