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ITR Insight

コンテンツ番号:
I-321103
発刊日:
2021年10月1日

顧客データ活用の最大化へのアプローチ

著者名:
三浦 竜樹
顧客データ活用の最大化へのアプローチのロゴ画像
顧客データ管理の現状と課題は何か
顧客データ管理・活用のあるべき姿とはどのようなものか
統合顧客データ基盤の構築アプロ―チはどのようなものか

コロナ禍を機に多くの企業においてデジタル化の推進が加速している。しかし、顧客接点のデジタル化によって顧客データは増加しているにもかかわらず、顧客データの管理および活用方法をいまだ変革できていない企業は少なくない。本稿では、顧客データ活用を最大化するためのプラットフォームの構築に向けたアプローチについて述べる。

顧客データ管理を取り巻く環境変化

顧客データ管理を取り巻く環境変化

ITを使って顧客との関係をデータに基づき管理していくという考えが国内で注目され始めたのは、1990年代後半である。PCが業務に活用されるようになり、会計や販売管理などの基幹系システムから顧客に関連するデータを抽出し、既存顧客の関係強化や営業活動に活用するCRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)という概念が生まれ、その遂行を支援するCRM製品が台頭した。

その後CRMは、企業が顧客一人ひとりを深く理解し、顧客との長期的かつ良好な関係を形成する手法/戦略であり、またそれを実現するためのITソリューションと認識されるようになった。しかし、独自開発の顧客DBを利用していたり、Excelによる顧客データ管理をしていても、顧客関係の把握は可能と考えてCRMの導入に至っていない企業も多い。ITRが実施した『IT投資動向調査2021』によると、2020年秋時点においてCRMの国内企業の導入率は3割に満たなかった。

一方で、PC/インターネットの普及、さらにはスマートフォンやIoTの台頭により、顧客に紐づく情報が多様かつ大量になっていることから、アナログな手法での顧客管理は困難であるといえよう。また、Excelなどによる管理の非効率さや顧客との関係の可視化の限界から、より高度な顧客データ管理を求める機運も高まっている。加えて、コロナ禍によりデジタルチャネルでの顧客接点が増え、それに伴い収集・分析可能なデータはさらに増加している。これらのことから、顧客データ管理に関連するシステムを見直す企業が増えている。

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