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ITR Insight

コンテンツ番号:
I-320073
発刊日:
2020年7月1日

クラウドネイティブ・アプリケーションの価値と構築指針

著者名:
甲元 宏明
クラウドネイティブ・アプリケーションの価値と構築指針のロゴ画像
ククラウドネイティブ・アプリケーションとは何か
移行アプローチにはどのようなものがあるのか
クラウドネイティブ・アプリケーションはビジネスにどのような成果をもたらすのか

国内企業の多くはクラウド(IaaS)を仮想サーバの延長で利用しているため、限定的な成果しか獲得できていない。クラウドの価値を最大化するためには、アプリケーションをクラウドネイティブにする必要がある。クラウドネイティブ・アプリケーションで成果をあげるには開発/運用組織だけでなくマインドセットも変革する必要がある。本稿では、クラウドネイティブ・アプリケーションのビジネス価値、従来型アプリケーションとの違いを明らかにし、企業が採用すべきアプローチについて解説する。

企業アプリケーションに対する要望と現実のギャップ

企業アプリケーションに対する要望と現実のギャップ

ますます激しくなるグローバル競争、国内市場の飽和感や閉塞感、顧客の価値観の変化と多様化など、国内企業を取り巻く状況は厳しく、何らかのブレイクスルーを模索する企業が増えている。こうした背景から、近年、デジタルトランスフォーメーション(DX)に取り組む国内企業が増えている。2019年6月にITRが実施した国内企業のDX動向調査によると、IT部門内、事業部門内、専門組織の別を問わず「デジタル変革を推進する組織(チーム)がある」と回答した企業は7割に上り、DXに前向きな企業が多いことがわかった。

しかし、現実には、ほとんどの企業が老朽化したアプリケーションを抱えており、それらがDX推進の足かせになっている。老朽化した既存のアプリケーションの存在がネックになっているのは、DXのようなイノベーション領域だけではない。定常業務でも顧客要求や外部環境の変化はますます激しくなっており、アプリケーション開発におけるスピードやアジリティに対するユーザーからの要求は高くなっている。しかし、企業の既存アプリケーションの多くはこのような要求に応えられていないといっても過言ではない。企業アプリケーションに現在求められていることと、現状とのギャップを図に示した。

このようなギャップが発生するのは、アプリケーションのアーキテクチャに起因するところが大きい。現代のアプリケーションに求められている「先進テクノロジを含む新規機能の活用」「機能追加や要求変化への柔軟な対応」「スピードとアジリティ」を実現するための有力なアプローチのひとつが、「クラウドネイティブ・アプリケーション」である。

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