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ITR Insight

コンテンツ番号:
I-317042
発刊日:
2017年4月1日

ユーザー企業にとってのDevOpsの価値 〜開発運用におけるイノベーション〜

著者名:
甲元 宏明
ユーザー企業にとってのDevOpsの価値 〜開発運用におけるイノベーション〜のロゴ画像
ユーザー企業にとってのDevOpsの価値はなにか
アジャイルやSoEなどとDevOpsは関係があるのか
DevOpsはどのような要素で構成されるのか

システム構築において、開発チームと運用チームが一体となって高頻度更新を行う手法である「DevOps」は、Webビジネス、ECサイト、スタートアップだけに有効であり、自社には関係ないと考えるユーザー企業は少なくない。DevOpsは開発運用における、ビジネス成果獲得、コスト削減、納期短縮、メンバーの自律的な行動促進など、多くの効果があるため、ユーザー企業においてもDevOpsの手法や考え方を導入することを検討すべきである。

システム開発運用における課題

システム開発運用における課題

企業システムの開発と運用は、課題のない企業が存在しないといえるほど奥が深い。個人の趣味で行うコンピュータ・プログラミングはひとりで意思決定し、開発/運用も自身が行うため問題は少ないが、企業においては関係者が多く介在するために理想のようには進められないことが一般的である。

IT部員に限ったことではないが、企業全体の視点で物事を考えず、自身の担当業務に閉じた思考/活動を行う人は少なくない。運用のことを考えずにシステム設計を行う、エンドユーザーやビジネスプロセスのことを考慮せずIT部門の論理でシステム運用を行うなど、担当者の狭い視野に起因する不具合は多い。その結果、システム設計、開発、移行、運用といったシステム構築プロセスに無駄な作業が多く、生産性が低くなり、過大なコストが発生する。

テクノロジを活用してビジネスを支援するのが企業システムの目的であるが、そのシステムの構築プロセスにおいては過剰なほど多くの手作業が存在するのが一般的である。設計書や指示書はWordやExcelに手入力した文章がほとんどで、運用指示や設定変更指示も手入力のドキュメントであることが一般的である。

計測できないものは改善できない。システム構築プロセスにおいて多くの課題があることはほとんどの企業が認識しているが、その状況を定量的に把握していない企業が多いのが実情である。

このような状況の積み重ねで、自分の作業に手一杯の人が多く、組織/チームを越えた情報共有を実現している企業は少ない。その結果、システム開発/運用業務に携わっている自分の作業の意義を理解せず、仕事に興味を失っている人は多い。

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