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ITR Insight

コンテンツ番号:
I-315103
発刊日:
2015年10月1日

デジタルワークプレース構想化の論点

著者名:
舘野 真人
デジタルワークプレース構想化の論点のロゴ画像
デジタルワークプレースとは、どのような概念のものか
デジタルワークプレースを構想化するうえで特に考慮すべき課題は何か
構想化にあたり、IT部門はどのようなアプローチをとるべきか

ワークスタイルの多様化に対応すべく、多くの企業でIT環境の見直しが進められつつある。しかし、その取り組みは局所的である場合が多く、将来にわたって組織の働き方を支えるための全体像が把握できている企業は少ない。本稿では、ワークスタイルを支えるデジタルツールやサービスの集合を「デジタルワークプレース」ととらえ、その概念および構想化に向けての論点を整理する。

ワークプレースの位置づけ

ワークプレースの位置づけ

本論に入る前に、まずは「ワークプレース」の位置づけとその変化について考える。

近年、企業においては「ワークスタイルの変革」が重要テーマのひとつとなっているが、それを支えるために欠かせない要素が「ワークプレース」である。ワークプレースは、物理的なオフィス環境やファシリティはもとより、各種事務作業によるビジネスサポート、安心して業務を遂行するためのセキュリティ、連絡・情報共有の手段、就労・業績評価に関わる各種社内制度、組織体制さらには企業全体としての風土・文化など、実に多様な要素で構成される。したがって、ワークプレースとは、単に場所を指すものではなく、従業員の仕事を支えるプラットフォーム全般を表す概念であると言ってよい。

最適なワークプレースが用意されていればこそ、その上で多様なワークスタイルが可能となり、その結果として従業員のパフォーマンスが最大化される。そう考えれば、ビジネス環境や就労環境が大きく変化しているなか、ワークプレースの成熟度は、企業の経営目標の達成度に大きく影響を及ぼす因子になると考えられる。

ワークプレースの整備は、全社的な営みであるため、経営陣の積極的な関与が不可欠である。その取り組みをデジタルおよびITの視点から捉えて設計・構想を進めていくことは、これからのIT部門に求められる重要なミッションのひとつである。

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