デジタルマーケティングとは何か
マーケティングのデジタル化はどのように進むのか
IT部門はデジタルマーケティングにどう関わるべきか
急速なIT技術の進展は消費者の購買モデルに変化を与え、マーケティングのデジタル化を推進している。次世代のマーケティングにおいて、ITがこれまで以上に重要な役割を担うことは明白である。IT部門は自らの重要課題である「売上げへの直接的な貢献」を果たすため、これまで以上にマーケティング領域へ注力することが求められる。
マーケティングのデジタル化が注目される背景
ここ数年、マーケティングのデジタル化が注目されている。その背景にはビジネス環境の変化と技術革新の2つの側面があると考える。
ビジネス環境の変化としては、国内市場の成熟化、消費者ニーズの多様化、競合の激化、市場のグローバル化などがあげられる。これらの変化は従来から存在していたが、ここ数年はその変化が激化した結果、長らくマーケティングの主流であったテレビなどのマスメディアで大量の情報を流すというマスマーケティングでは十分な成果があげられない状況となっている。
もう一方の側面である技術革新は、インターネットの普及とIT機器の性能向上と価格の下落によってIT活用が一般消費者まで広く浸透し、情報のデジタル化が急速に進行したことがあげられる。情報のデジタル化は単に新たな広告媒体としてだけではなく、個々の消費者の嗜好やニーズの把握を可能としつつある。
その結果、企業は画一的な嗜好やニーズを持った顧客層に向けたマスマーケティングから、デジタル情報を活用し、個々に対するワンツーワンマーケティングを行うことで、ビジネス環境の変化に対応した新たな成長機会を見出そうとしている。