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ITR Review

コンテンツ番号:
R-225054
発刊日:
2025年5月9日

セレンディピティを喚起する組織能力

イノベーション創出に向けた仕組みと仕掛け

著者名:
内山 悟志
セレンディピティを喚起する組織能力のロゴ画像

技術革新とビジネス環境の変化が著しい時代において企業が競争優位性を高めていくには、既存事業を強化することに加えて、業態変革や新規価値を創出するためのイノベーションを起こしていかなければならない。そのためには、個人の能力だけなく、セレンディピティを喚起する組織能力を高めることが必要となる。

なぜセレンディピティが必要なのか

デジタル化が高度に進展し、AIの活用が前提となる時代において、企業は同じことを効率的に行うだけでは競争に勝てず、イノベーションによって常に新たな価値を生み出し続けなければならない。これからの企業には、テクノロジを活用してイノベーションを創出し、それを巧みにビジネスに応用する組織能力とそれを可能にする環境が必要であり、それこそが重要な競争力の源泉となるだろう。

イノベーションを継続的に創出するための組織能力として、重要となるキーワードが「セレンディピティ」である。セレンディピティとは「幸福な偶然を引き寄せる力」を指すが、それには、1人の天才の出現や幸運な偶然をただ待つのではなく、一人ひとりが行動を起こすことが重要であり、企業はそれが起こりやすい環境や場を備えることが不可欠である(ITR Review『ポストDX時代の競争優位性とは』R-224072)。テレワークの普及によって従業員間のコミュニケーションが希薄になることが憂慮されており、デジタルネイティブ企業においてもフルリモート勤務を禁止する動きがある。その理由のひとつは、リアルの場での対話や雑談の機会が減ることでセレンディピティが不足することによって引き起こされるイノベーション創出力の低下への懸念であるといえる。

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