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ITR Review

コンテンツ番号:
R-225035
発刊日:
2025年3月10日

マイクロサービス開発における品質管理

自動化とマインドセット変革の重要性

著者名:
甲元 宏明
マイクロサービス開発における品質管理のロゴ画像

マイクロサービスは、モダンなアプリケーションを実現するための極めて重要なアーキテクチャである。その開発における品質管理手法は従来のものと全く異なるわけではないが、高頻度なデプロイを実現するためにも、各種作業の自動化を積極的に推進することがポイントとなる。また、品質管理担当者のマインドセットの変革も極めて重要となる。

マイクロサービス開発における品質管理の重要ポイント

マイクロサービス・アーキテクチャに取り組む国内企業が増えている。このモダンなITアーキテクチャは、適度な粒度で構成されるサービス群とサービス間連携にAPIを利用することが基本である。個々のサービスは他サービスの内部プログラムやビジネスロジックを知る必要がなく、必要な情報をAPI経由で問い合わせて情報を入手すればよい。また、個々のサービスは他のサービスから完全に独立しており、APIの仕様を変えない限り、サービス内のプログラム変更やロジック変更は他のサービスに影響を与えない。手組み/パッケージ/SaaSなどのシステム開発形態や、開発言語/フレームワーク/高速開発ツールなどの実装方法が、サービスごとに異なってもシステム全体の動作には問題がない。このような特徴をもつがゆえに、ビジネススピードやアジリティの向上を強力に推進するためのアプリケーション開発に採用されている。

マイクロサービス開発を推進するためには、ビジネスサービス単位でビジネス設計/システム設計/構築/運用を行うチームを作ることが必須となる。また、マイクロサービス開発では高頻度にビルド/デプロイを行わないとその長所を十分に発揮することができないため、アジャイル開発やDevOpsの開発プロセスを採用することが前提となる。アジャイル開発やDevOpsにおいて、品質管理は、開発と運用を統合し高品質なアプリケーションを迅速かつタイムリーに提供するための重要な要素となる。従来の開発プロセス(ウォーターフォール)では、アプリケーション開発の終盤で品質管理担当者による「審査」を行い、バージョンごとにアプリケーション品質を「保証」していたが、アジャイル開発やDevOpsではアプリケーション開発チームの一員として「参加」し、「継続的な品質保証」を推進することが重要となる。

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