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ITR Review

コンテンツ番号:
R-225021
発刊日:
2025年2月3日

迷走するDX人材育成

デジタルリテラシー研修を行動変容につなげるには

著者名:
内山 悟志
迷走するDX人材育成のロゴ画像

DX推進において人材育成は重要な取り組みであり、多くの企業が取り組んでいる。特に、全従業員を対象としたデジタルリテラシー研修を実施する企業は多い。しかし研修・実習を実施するだけで従業員の行動がすぐに変わるわけではない。企業は、研修・実習を提供して終わるのではなく、各人が自発的に学び、それを業務やビジネスに活かすような行動変容を促すことが重要である。

疎かにされる変革人材の育成

DX推進に求められる人材像を考える際、データサイエンティストやプログラマーのような技術的な専門人材に目を向けがちだ。これは、DXの「D」の部分、すなわちデジタル人材を指している。デジタル人材は一定数必要ではあるが、技術や手法は日進月歩であり、目的ごとに育成・確保することができる。一方、DXでは変革を推進する人、すなわちDXの「X」の部分を推し進める変革人材がむしろ重要である。DXを推進するには、従業員一人ひとりの意識改革を促し、全員が自分事として多岐にわたる変革に取り組まなければならず、これを外部に依存することはできない。DXの「X」を担う変革人材の必要性を軽視してはならない。

図1.DXの推進に必要なデジタル人材と変革人材

図1.DXの推進に必要なデジタル人材と変革人材
出典:ITR

経済産業省と独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)が2022年12月に公表した「デジタルスキル標準(DSS)」では、経営者を含む全てのビジネスパーソンが身につけるべき能力・スキルの標準として「DXリテラシー標準(DSS-L)」を定義しており、使い手であり、かつ顧客に価値を届ける主体でもある全ての従業員がデジタルリテラシーを向上させることの重要性を指摘している(ITR Review『デジタルスキル標準の活用に向けて』R-223063)。

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