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ITR Review

コンテンツ番号:
R-224067
発刊日:
2024年6月18日

業界別のNFT活用事例

ビジネスにおけるNFTの利用価値

著者名:
金谷 敏尊
業界別のNFT活用事例のロゴ画像

NFT(非代替性トークン)はブロックチェーン技術を基盤とするデジタル資産であり、唯一無二の証明書としての性質を備える。この特性を利用したさまざまなサービスがあらゆる業界で立ち上がっている。本稿では、代表的なNFT活用事例を紹介し、その利用価値について考察する。

NFTとは

NFTとは、ブロックチェーン技術を基盤とする暗号資産の一種である。ビットコインなどの暗号通貨と同様に、次世代インターネットであるWeb3の重要な構成要素である。主要プラットフォーマーが強い支配力を持つ現在のインターネットから、ユーザー主体の経済価値インターネットといわれるWeb3の時代に移行すると、暗号通貨やNFTが社会的・経済的に大きな役割を果たすこととなる。現在、市場におけるWeb3への関心はやや落ち着いているが、NFTをビジネスに活かそうとする取り組みはさまざまな業界で着実に進んでおり、その動向を認識することが求められる。それには、NFTとは何か、そしてどのような価値を持つのかを理解しておきたい。

NFTはデジタルトークンの一種である(トークンとは、特定の価値における象徴、証拠などを意味する)。デジタルトークンには、現金、証券、あるいは暗号資産といった代替(等価交換)可能なトークンと、代替不能なトークンがある。NFTは、代替不能なトークンを意味する。つまり、特定のアート、映像、音楽などのデジタルデータを一意なものとして識別することが可能である。識別情報は、所有者や取引履歴と関連づけてブロックチェーン上に記録されるため、偽造は実質的に不可能である。すなわち、NFTを利用することでデジタルデータの真正性を確保し相応の資産価値を持たせることが可能となる。「真正性や真贋性を保証された一点もののデジタル資産」と考えればよいだろう。
なお、トークン自体の歴史は長く、一説では紀元前8,000年よりも前から用いられてきたといわれる。農産物の在庫管理やカタログ化、それに伴う経済取引が、「文字」の起源であるとの見方もある(考古学者デニス・シュマント=ベッセラ)。

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