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ITR Review

コンテンツ番号:
R-220012
発刊日:
2020年1月1日

DAppsとは

新たなオープンソースの開発/実行プラットフォーム

著者名:
中村 孝
DAppsとはのロゴ画像

仮想通貨として知られるイーサリアム(Ethereum)は、オープンソースの開発/実行プラットフォームとしての側面もあり、これにより、昨今注目されるDApps(Decentralized Applications:非中央集権の分散型アプリケーション)の開発が加速している。本稿では代表的なサービスをあげながら、企業がどのようにDAppsを活用すべきかを考察する。

DAppsとは

DApps(Decentralized Applications)とは、ブロックチェーンを活用した分散型アプリケーションのことで、主にオープンソースの開発/実行プラットフォームであるイーサリアム(Ethereum)により構築されている。特定の管理者を必要としない自律型のアプリケーションであり、主に個人向けのサービス分野で利用が広まりつつある。

管理者が不在の分散型であること、すなわちDAppsのDで表されているDecentralizedはビットコインに代表される仮想通貨の特徴でもある。仮想通貨とDAppsはともにブロックチェーンを利用しており、その特徴を継承しているからだ。そして、このことはDAppsがブロックチェーンアプリとも称される由縁である。

仮想通貨の代表であるビットコインで利用されているブロックチェーンは、初期のブロックチェーンであり、取引の単純な記録簿に過ぎなかった。この記録簿としてのブロックチェーンを用いたアプリケーションの開発・実行基盤として構築したものがイーサリアム(Ethereum)であり、当事者の合意を記録し、履行を行う機能を備えている。DAppsは、合意と履行が行えるイーサリアムの特徴を継承している。

イーサリアムが行う合意と履行をスマートコントラクトと呼び、具体的にはプログラムの実行と記録が行える。スマートコントラクトは、その名の通り契約行為を行う機能であるが、実態はプログラムの実行と記録が行えるアプリケーション基盤であり、そのアプリケーション基盤上で提供されるアプリケーションをDAppsと呼ぶようになった。

本稿は、アプリケーション基盤であるイーサリアムを概観しながら、DAppsの代表的なサービスをあげ、今後どのようにDAppsを企業が活用すべきかを考察する。

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