国内企業でのDXの取り組みはどのように変化しているか
DXによる成果を得ている企業の組織体制やAIの活用状況はどのようなものか
DXの成果を得ている企業が2025年度に投資するIT製品・サービスは何か
生成AIの急速な普及を受け、数年来進められてきたDX投資は新たな局面を迎えている。DX推進において確実に成果を獲得している企業では、どのような組織体制でどのような取り組みを行っているのだろうか。本稿では、ITRが実施した『IT投資動向調査2025』の調査結果を基に、DX成果獲得企業と未獲得企業の差をさまざまな視点から分析する。
構成
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1.DXの取り組みと成果獲得状況の変化
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2.DX実践度とDX/AIの取り組み状況との関係
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3.DX実践度とIT製品・サービスへの投資
- 結論
1.DXの取り組みと成果獲得状況の変化
1-1.『IT投資動向調査』によるDX実践度スコア
ITRでは2001年以降、毎年、国内企業における『IT投資動向調査』を行っており、DXについては2019年以降、調査項目に加えている。同調査では、さまざまなDXの取り組みの中から16のテーマを選出し、それらへの取り組み状況および成果の有無から「DX実践度スコア」(取り組み状況の総得点を100点満点で換算)を算出している。
ITR Insight『IT投資動向調査2024から紐解くIT投資とDXの成果』(I-324013)の2025年版となる本稿では、この「DX実践度スコア」から企業を2つのグループに分類し、IT予算とDX/AI関連予算、DXの取り組み体制やAIの活用状況、そして2025年度のIT製品・サービスへの投資計画について、DXの成果獲得状況による調査結果の違いをみていく。
出典:ITR