1. TOP
  2. レポート・ライブラリ
  3. データ分析自動化への取り組み状況と今後の方向性


ITR Insight

コンテンツ番号:
I-324041
発刊日:
2024年4月10日

データ分析自動化への取り組み状況と今後の方向性

著者名:
平井 明夫
データ分析自動化への取り組み状況と今後の方向性のロゴ画像
データ分析の自動化はどこまで進んでいるのか
自動化がもたらすデータ分析の高度化とは
データ分析の自動化は今後どのように発展するのか

DX推進の一環として業務の自動化が進んでいるが、データ分析も例外ではなく、AI/機械学習を使ったデータ分析の自動化(拡張分析とも呼ばれる)への取り組みが活発になってきている。本稿では、ITRが実施したデータ分析自動化への取り組みに関する調査結果を基に現状を分析するとともに、自動化によるデータ分析の高度化と今後の方向性について考察する。

1.データ分析自動化の現状

1-1. データ分析自動化の取り組み状況

ITRは、データ分析自動化に関する取り組みの動向を明らかにする目的で、2023年9~10月に、国内企業でデータ分析の業務改善・システム企画に関与している者に対して調査を行った。まずは、データ分析自動化への取り組み状況を全体および企業規模(従業員数)別に分類し集計した結果を見てみよう(図1)。

図1.企業におけるデータ分析自動化の取り組み状況

図1.企業におけるデータ分析自動化の取り組み状況
出典:ITR『データ分析自動化に関する動向調査』(2023年9~10月調査)

全体の回答結果は、約3割(31%)の企業がデータ分析自動化に「すでに着手しており、何らかの成果が出ている」と回答した一方で、「すでに着手しているが、まだ成果は出ていない」との回答も3割(30%)に上った。このことから、約6割の企業がデータ分析自動化に着手しているものの、実際に成果が出ている企業はその半数にとどまっていることがわかった。

企業規模別に見ると、従業員数の多い企業ほど取り組みが進んでいる傾向が見られた。特に「すでに着手しており、何らかの成果が出ている」と回答した企業の割合は、3,000人以上の企業では4割近く(38%)に上ったのに対して、500~1,000人未満の企業では24%と大きな差がある。しかし、「すでに着手しているが、まだ成果は出ていない」を加えた着手率では、500~1,000人未満の企業でも58%に上り、1,000~3,000人未満のそれ(59%)とほぼ同等であり、規模の小さい企業ほど着手しても成果が得られていない傾向が読み取れる。

ITR 著作物の引用について

ITRでは著作物の利用に関してガイドラインを設けています。 ITRの著作物を「社外利用」される場合は、一部のコンテンツを除き、事前にITRの利用許諾が必要となります。 コンテンツごとに利用条件や出典の記載方法が異なりますので、詳細および申請については『ITR著作物の引用ポリシー』をご確認ください。

TOP