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ITR Insight

コンテンツ番号:
I-323073
発刊日:
2023年7月1日

デジタルマーケティングの近未来像

著者名:
水野 慎也
デジタルマーケティングの近未来像のロゴ画像
現在活用されているデジタルマーケティングはどのようなものか
顧客や社会の変化に対応するにはどのような課題を克服すべきか
近未来のデジタルマーケティングは何を実現できるのか

テクノロジの進化は社会にイノベーションを起こし、生活者の行動スタイルを一変させる。デジタルマーケティングの分野も例外ではなく、顧客への価値伝達の手段にイノベーションが起こりつつある。本稿では、その現状を考察するとともに、3~5年先の近未来に向けて、テクノロジの動向と活用方法を考察する。

デジタルマーケティングの変遷

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デジタルマーケティングは企業のマーケティング活動における存在感を増し、マスマーケティングを超える規模に拡大している。電通が発表した『日本の広告費』によれば、2022年のインターネット広告費は3兆912億円にのぼり、マスコミ4媒体(テレビ、ラジオ、新聞、雑誌)の広告費2兆3,985億円を大きく上回る規模となっている。広告だけでなく、Webサイトやメールマガジン、SNSの活用なども顧客とのコミュニケーションに欠かせないものとなっており、その規模は今後さらに拡大すると見られている。

デジタルマーケティングの歴史は、インターネットの普及と足並みを揃えて進化してきた。インターネット普及期の1990年代後半から2000年代前半は、インターネットブラウザに表示されるWebページに広告画像を表示する「バナー広告」の手法が多く用いられてきた。その後、2010年のiPhone4の登場を機にスマートフォンが爆発的に普及し、デジタルマーケティングの主戦場はスマートフォン上へ移った。

企業は、スマートフォンでの検索行動やSNS投稿、ECでの買物などが拡大したことに着目し、それらの広告もこれら情報媒体のなかに埋めこまれるインフィード型と呼ばれる手法が取られる。さらに顧客のデジタル上の行動履歴から、親和性の高い別サイトへ広告を配置するターゲティング広告へと変遷する。

しかしこの手法は、顧客の意図しない場所やタイミングで発信され、しかも過剰な通知は顧客の不信感を高める結果となった。このようなことから、現在、企業はデジタルマーケティング手法の転換を余儀なくされている。

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