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ITR Insight

コンテンツ番号:
I-319072
発刊日:
2019年7月1日

IT運用サービスの可視化と妥当性評価

著者名:
藤 俊満
IT運用サービスの可視化と妥当性評価のロゴ画像
IT運用アウトソーシングでのSLAとはどのようなものか
SLAと運用プロセスの紐づけとは
コストの妥当性はどのように評価できるか

長年、システム運用をアウトソースしていると、その間に体制や作業内容が変更していくことで、費用の妥当性がわからなくなる企業が増加している。しかし、IT運用サービスの標準化が進んでいることから、標準的な運用モデルに自社の要件を当てはめ、IT運用サービスのSLAと紐づけることで、委託内容を見直すことができる。本稿は、SLAを基にアウトソース先の作業内容と費用の妥当性を評価するための枠組みについて述べる。

システムライフサイクルの変化

システムライフサイクルの変化

アウトソーシングが普及する以前は、企業は企画フェーズから、開発フェーズ、運用フェーズまで、社内システムに関わるフェーズを自社の要員で行ってきた。

ただ、このなかの運用フェーズの業務は、うまく運用して当然であり、トラブルが発生すれば担当部門の評価が下がるため、社内において敬遠されがちな業務であった。また、夜間や休日の作業も多く、労務管理上も扱いにくい業務であった。これらのことを背景に、IT企業でない限りコア業務でもないことから、外部のITサービス事業者へアウトソースされることが多くなった。これにより、これまで運用業務を担当していたIT要員はIT部門の他の業務を担当したりすることで、要員不足の解消にも貢献することができた。

いいことばかりにも思えるIT運用アウトソーシングではあるが、問題点もある。

アウトソースした当初は、これまで社内で行ってきたことを外部のIT企業に委託するため、作業内容も費用も把握できていたが、年数を経るにつれて、体制や作業内容も変化し、さまざまな理由をつけて請求金額も上昇していくことが多い。

しかし、任せきりにしている場合は、アウトソース先の作業体制や内容が適切なのか、請求金額の妥当性を評価できなくなる。

その結果、双方が疑心暗鬼になり、せっかく実施したアウトソーシングを、また自社内に戻すというような事例が多数発生している。

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