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2019年度のERP市場は前年度比13.4%増と好調な伸びを予測
SaaS市場は急拡大し、2022年度にはパッケージ市場を上回る見込み
パッケージの運用形態はIaaS比率が拡大傾向
ITRが国内ERP市場の提供形態と運用形態別の市場規模推移および予測を発表

2020年4月23日
株式会社アイ・ティ・アール

独立系ITコンサルティング・調査会社である株式会社アイ・ティ・アール(所在地:東京都新宿区、代表取締役:三浦 元裕、以下「ITR」)は、国内のERPの提供形態別とパッケージ製品の運用形態別での市場規模推移および予測を発表します。

  • 国内ERP市場の2018年度の売上金額は1,004億円、前年度比9.1%増と堅調な伸びとなりました。2019年度も同13.4%増と前年度を上回る成長を見込んでいます。経済産業省が2018年9月に発表した「DXレポート ~ITシステム『2025年の崖』克服とDXの本格的な展開~」に後押しされるかたちで、老朽化したERPシステムの更新を進める企業が増加していることが背景にあります。また、2019年4月施行の「働き方改革関連法案」や、2019年10月施行の消費税率引上げと軽減税率制度の導入もERPへの投資を促進させています。老朽化した既存システムのリニューアルや、導入済み製品の機能拡張や適用範囲の拡大などをはじめ、今後もERPに対する投資は安定的に増加することが見込まれることから、同市場のCAGR(2018~2023年度)は9.5%を予測しています。

    同市場を、パッケージとSaaSの提供形態別で比較すると、パッケージ市場のシェアは年々減少傾向にある一方、SaaS市場が急拡大しています。2018年度のSaaS市場の売上金額は前年度比38.9%増の264億円となりました。2019年度も同36.4%増と引き続き大幅な伸びが予想されます。主要ベンダーがSaaSの販売を強化しており、既存のパッケージ導入企業も徐々にSaaSに乗り換えていることから、2022年度にはSaaS市場がパッケージ市場を上回ると予測しています。

    次に、パッケージ市場をユーザー企業の運用形態別に見ると、オンプレミスでの運用が年々減少し、IaaSでの運用が拡大しています。コスト面や導入の早さといったメリットから、ERPパッケージの稼働環境としてIaaSを選択する企業が増加していることが背景にあります。また、自社のIaaSとセットで販売するベンダーが増えつつあることもIaaS拡大の要因となっています。IaaSでは2018年度までAWSでの導入が主体でしたが、2019年度以降はAWS以外のベンダーが提供するIaaSでの導入も増加傾向にあります。

    図.ERP市場規模推移および予測:提供形態別(パッケージ部分は運用形態別)
    (2017~2023年度)
    図.ERP市場規模推移および予測:提供形態別(パッケージ部分は運用形態別)(2017~2023年度)

    ITRのプリンシパル・アナリストである浅利 浩一は、「今回の調査対象である48ベンダー、93製品のうち、SaaSを提供しないパッケージ(オンプレミス)専業は15ベンダー、17製品に絞られました。従来パッケージとSaaSを併売していたベンダーのなかにも、ビジネスの軸足を完全にSaaSに切り替えるベンダーが出てきました。2022年度には、SaaS市場が国内ERP市場の半数を超えると予測しています。サーバの運用や利用場所を問わずに業務継続やデータ活用しやすいSaaSは、今後も発生が想定される自然災害にも対応すべく、評価を高めていくでしょう」とコメントしています。

  • 調査概要

    今回の発表は、ITRが発行する市場調査レポート「ITR Market View:ERP市場2020」に詳細を掲載しています。ERP市場を対象に、国内48ベンダーへの調査に基づいた2017~2018年度売上げ実績および2023年度までの売上げ予測を掲載しています。


    本調査結果の概要(掲載データ)

  • 関連レポート

    ITR Market View:ERP市場2020

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