独立系ITコンサルティング・調査会社である株式会社アイ・ティ・アール（所在地：東京都新宿区、代表取締役：内山悟志、以下「ITR」）は、国内サービスデスク／インシデント管理市場規模推移および予測を発表します。
サービスデスク／インシデント管理製品は、サービスデスク機能とインシデント管理の実行を支援する製品で、インシデント／問題の集約、記録、優先づけ、追跡、管理などの機能を備えています。2016年度は長年トップシェアを誇る野村総合研究所による大口案件獲得などにより、前年度比32.4％増の急成長となり、今回運用管理市場として調査した19分野の中で最も高い伸びを記録しました。2017年度も高成長を示しているベンダーが多く、同15.1％増と高い伸びを予想しています。
同市場の伸びの背景には、ITシステムの複雑化に伴い、旧来のサービスデスク／インシデント・システムの見直しが迫られていることがあります。また、ZendeskやServiceNowなど、市場では後発ながらSaaS形式で提供するベンダーの躍進も市場の活性化をもたらしています。同市場のCAGR（2016～2021年度）は8.8％と高い伸び率を見込んでおり、2021年度には市場は99億円となると予測しています。
ITRのプリンシパル・アナリストである金谷 敏尊は、「サービスデスク／インシデント管理市場は技術革新が起こりにくい分野と見られてきましたが、ここへきて高度なUIとコラボレーション機能を備えたツールが台頭し、新たな需要層を開拓しています。加えて、企業における大規模リプレースのニーズが顕在化したことが市場成長に寄与していると見られます」とコメントしています。
調査概要
今回の発表は、ITRが発行した市場調査レポート「ITR Market View：運用管理市場2017」に詳細を掲載しています。同レポートには、運用管理市場の全19分野を対象に、国内57ベンダーへの調査に基づいた2015～2016年度売上げ実績および2021年度までの売上げ予測を掲載しています。
関連レポート
ITR Market View：運用管理市場2017